相続放棄におけるメリット・デメリット

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秋山 清成

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    民法上、相続放棄というものが認められています。

    普通、相続が発生して相続放棄をするというのは少ないものですが、被相続人の財産よりも債務(借金)の方が多いという場合などは、相続放棄という方法があります。

     

    相続放棄をすると生命保険金は受け取れないのか?

    私が税務署勤務時代に、次のような相続放棄に関する相談を受けたことがあります。

    相談者は40歳くらいの女性でしたが、内容は、二人兄弟(姉妹)で独身の兄が死亡したというもので、兄の財産といえば百万円弱の預金がありますが、兄は小さな事業を行っており調べた範囲内でも五百万円近い借金がある事が分かりました。

    ただし、借金もそれで全部かどうかも分からないので相続放棄をする事も考えていますが、兄が兄自身を被保険者として生命保険に加入しており、私(相談者)が生命保険金の受取人になっています。死亡保険金は一千万円となっていますので、他に借金がないのであれば相続放棄をしない方が得とも思いますが、どうしたものでしょうか、という相談でした。

    私は、相談者の兄は財産より債務額の方が多い事は確実なのかを念を押して、確実であれば即座に相続放棄を行うように勧めました。

    相続放棄は、被相続人が亡くなってから三ケ月以内に家庭裁判所に相続放棄申述書を提出して
    許可を受けなければなりません。

    相談者は、相続放棄をすれば生命保険金を受け取る権利も放棄する事になると懸念していますが、相続税法上において生命保険金は相続税法第3条の規定によって「みなし相続財産」として一定金額以上(相続人一人当たり五百万円を控除した金額)は相続の課税対象財産になりますが、そもそも生命保険金は民法上の相続財産ではないので「みなし相続財産」となってます。

    例え兄の相続を放棄しても、生命保険金は生命保険会社からその保険の受取人に支払われるものなのです。

     

    生命保険金は遺産分割をする必要がない

    相談者の場合は、相続人が相談者一人で生命保険金の受取人も相談者なのですから、特に問題はありませんが、仮に、相談者に他に兄弟(姉妹)がいたとしても、兄の生命保険の受取人が相談者になっていれば、その生命保険金は他の兄弟(姉妹)と兄の相続財産として分割する必要もなく、相談者のものなのです。

    逆に、兄の生命保険金の受取人が相談者の他の兄弟(姉妹)となっていたのなら、相談者が他の兄弟(姉妹)に兄の相続財産だから生命保険金を分割しよう言う権利はないのです。

    そのような訳で、相続放棄と生命保険金を受け取る権利は関係ありませんから、生命保険金を受け取る権利があって、亡くなった方の財産が債務より少ない場合には相続放棄の方が有利だと言えます。

     

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