(最大で40%課税)相続税の無申告・誤申告が発覚した際に課されるペナルティを解説します!

 

もしあなたが両親や兄弟から遺産を相続し、その遺産に相続税が掛かる場合、

被相続人が亡くなった日から『10か月以内に』相続税の申告と納税を行う必要があります。

相続税を払うタイミングっていつ? 相続において大切な〝3・4・10か月〟を解説

2019.02.23

 

もしこの10か月という期限の間に相続税の申告・納税が出来なければどうなるでしょう・・・?

 

答えは、あなたが本来納める相続税の税額に対しペナルティとして

☑無申告加算税

という税金が課せられてしまいます。

 

また相続税の申告はしたけれども、本来納めなければいけなかった税金よりも少なく申告をしていた際には

☑過少申告加算税が掛かり

 

意図的に相続財産を隠して申告をしていた場合等、税務署から悪質だと判断された際には、

☑重加算税という

最も重たいペナルティ、あなたが本来支払うべき税金に対して課せられます。

 

今回の記事ではそんな、『相続税の無申告・誤申告に関して課せられるペナルティ』について、分かり易く解説をして行きます!

相続税の無申告・誤申告に関して課せられるペナルティ

各項目の画像をまとめる(4分割)

先生!

相続税の申告が遅れたり、本来納める税金よりも少ない額で相続税の申告をしてしまった時には、

税務署から【ペナルティ】が課せられると聞いたんですが、具体的にはどんな罰則を受けることになるんでしょうか?

 

何かの本で読んだ時には、最大で『40%』もの税金が課せられると聞いたんですが本当ですか?

40%って・・・・・

 

重税にも程がある!!

 

安心して下さい、一成さん。

確かに相続税に関しては、無申告や誤申告によるペナルティはありますが、

『40%ものペナルティ』というのは、あくまでも意図的に相続財産を隠して申告していた様な悪意のある場合に限ります。

 

ですので、

この相続税に関するペナルティについては、何となくごちゃ混ぜに覚えてしまっている人も少なくないので、

以下の記事で一つずつ見て行きましょう!

 

 

相続税の納税が遅れた際にかけられる『延滞税』

冒頭にもお話をしましたが、基本的に相続税の申告や納税については、

被相続人が亡くなった日から10か月以内』に行わなければいけません。

 

そしてこの『10か月』という期限を一日でも過ぎると課せられるのが、

『延滞税』です。

 

ちなみに延滞税については、下記の画像の様に〝延滞税のみ〟で課税されることはなく、常に他のペナルティの延滞利息として課税されます。

 

 

相続財産を少なく申告した際にかけられる『過少申告加算税』

 

相続税の申告はしたけれども、「本来納めなければいけなかった税金よりも少なく申告をしていた際には、

『過少申告加算税』が掛かります。

 

上の画像を見てみると、過少申告加算税の場合は、最高でも15%のペナルティなんですね・・・。

 

そうですね。

今回説明する3つのペナルティの中でしたら、この過少申告加算税が一番ペナルティの最大値は低いですね。

 

それに【過少申告加算税】の場合、

➡一度相続税の申告期限までに相続税の申告・納税を行っていれば、

➡後日追加の財産が見つかったとしても、

➡税務署から間違いの指摘を受けるまでに間違った部分を自主的に修正して再提出すれば、

➡加算税は0%となりますので、

比較的傷が浅く済むことも多いです。

 

 

過少申告加算税の概要

では以下で、過少申告加算税の簡単な【概要】を説明したいと思います。

前提

相続税の申告期限内(相続発生を知った日から10か月以内)に申告・納税を行っている

 

【期限後に新たな財産や申告漏れが発見される!】

「税務署から調査通知が届く前に」自主的な修正申告を行うと

➡過少申告加算税は掛からない

 

「税務署から調査通知が届いた後に」自主的に修正申告を行うと

➡新たに追加で出てきた財産に掛かる相続税に対して5~10%の加算税

 

「税務署の調査の結果」修正申告を行うと

➡新たに追加で出てきた財産に掛かる相続税に対して10~15%の加算税

 

 

過少申告加算税の計算方法

次に過少申告加算税の【計算方法】を解説していきたいと思います。

前提

亡くなった父親の全財産に対して、正式に納めるべき相続税の税額が「1,000万円」だったとする

 

【しかし最初の申告の時点では、全ての財産の把握が出来ていなかったので】

①「100万円」しか申告・納税しなかった場合、

②「500万円」しか申告・納税しなかった場合、

③「10万円」しか申告・納税しなかった場合、

 

【上記に対し税務署の税務調査が行われ】

①『900万円』の追加納税と過少申告加算税が課せられた

②『500万円』の追加納税と過少申告加算税が課せられた

③『990万円』の追加納税と過少申告加算税が課せられた
 

上記の①②③、それぞれのパターンによる【過少申告加算税】の計算方法を見て行きましょう!

 

 
 
上記①②③の計算を行う上で最も大切なポイントは、

 

『当初申告した納税額が50万円以上だったか50万円以下だったかということです』

 

図の①を使って簡単に説明しますと、

➡当初申告の納税額が『100万円』で50万円以上なので、

・追加納税額900万円の内の『100万円』までは10%の加算税

・残りの800万円の部分に15%の加算税

が課せられます。

 

図の②の場合、

➡当初申告の納税額が『500万円』で50万円以上なので、

・追加納税額500万円の内の『500万円』までは10%の加算税

が課せられます。

 

そして図の③の場合には、

➡当初申告の納税額が『10万円』で50万円以下ですよね。

➡この場合は、当初申告した『10万円』ではなく、『50万円』を使って計算をします

・ですので追加納税額990万円の内の『50万円』までは10%の加算税

・残りの940万円の部分に15%の加算税

が課せられます。

 

そしてさらにここに延滞税という延滞利息が課税されるのです。
 
 
 
 

過少申告加算税が課せられた際の延滞税の計算

【過少申告加算税において延滞税を計算する際は、

当初の申告が

期限内の申告であったか

期限後の申告であったかによって、

延滞税が掛かる期間の計算が異なります。

 

 

まずは当初の申告が『期限内申告』だった場合について説明していきましょう。

 

延滞税には、計算から除外できる控除期間が存在します。

 

当初の申告が『期限内申告』だった場合の計算期間の特例は、

➡法定申告期限(相続発生から10か月)後、1年を経過して修正申告又は更正があった場合、

・法定申告期限後1年を経過する日の翌日から、

・修正申告書が提出された日又は更正通知書を発せられた日までは、

 

延滞税の計算期間から除外する。

というものになります。

 

具体的に言いますと、

➡申告期限が平成30年3月31日の場合

➡平成30年4月1日から平成31年3月31日までの1年間は(◎◎に対し)延滞税がかかりますが、

平成31年4月1日からかなりの期間が過ぎても、修正申告書を提出した日又は更正通知書が発せられた日までは延滞税の計算期間から除外されます

※修正申告書を提出する場合は、提出日が法定納期限。
 更正の場合は、通知書が発せられた日の翌日から1か月が法定納期限ですので、この法定納期限を過ぎて納付をした場合、法定納期限から納付した日まで延滞税がかかります。

 

また、延滞税の税率も期間によって異なります。

 

➡申告期限が平成30年3月31日の場合

1⃣平成30年4月1日から平成31年3月31日までの一年間は2.6%

2⃣修正申告提出日の翌日から2か月以内は2.6%

3⃣それ以降は8.9%

※延滞税は年によって異なり、今回記載しているのは全て平成30年1月1日~平成31年12月31日まで期間の税率です

 

税率が期間によって異なるため、申告期限修正申告の提出日納付をした日のそれぞれのタイミングによって期間を分けて計算をする必要があります。

 

 

では上記を踏まえて、期限内申告をしていた場合の

パターン①(当初の納税額100万円 追加納税額900万円)の延滞税を計算していきましょう!

 

【申告期限から1年以内に、修正申告と追加の相続税を納付をした場合

➡申告期限 平成30年3月31日
➡修正申告提出日 平成31年1月31日
➡納付日 平成31年2月28日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×334日(平成30年4月1日~平成31年2月28日)÷365日
=21万4,126円

21万4,100円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

【申告期限から1年を過ぎた後に修正申告をし、修正申告と同時に追加の相続税を納付をした場合】

➡申告期限 平成30年3月31日
➡修正申告提出日 平成31年9月1日
➡納付日 平成31年9月1日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×365日(平成30年4月1日~平成31年3月31日)÷365日
=23万4,000円

平成31年4月1日~平成31年9月1日までは延滞税の計算期間から除外するので

23万4,000円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

【申告期限から1年以上過ぎてから修正申告をして、修正申告から遅れて追加の相続税を納付をした場合】

➡申告期限 平成30年3月31日
➡修正申告提出日 平成31年9月1日
➡納付日 平成31年12月1日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×365日(平成30年4月1日~平成31年3月31日)÷365日
=23万4,000円

平成31年4月1日~平成31年9月1日までは延滞税の計算期間から除外

2⃣900万×2.6%×61日(平成31年9月2日~平成31年11月1日)÷365日
=3万9,106円

3⃣900万×8.9%×30日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
=6万5,835円

 

1⃣(法定申告期限後1年間)+2⃣(修正申告提出の翌日から2か月)+3⃣(修正申告提出の翌日から2か月~納付までの期間)
=33万8,941円

33万8,900円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

次は当初の申告が『期限後申告』だった場合について説明していきましょう。

期限内申告の時と同様に期限後申告の場合も控除期間がありますが、期限内申告とは期間がことなります。

期限後申告書の提出後、1年を経過して修正申告又は更正があった場合、期限後申告書の提出後1年を経過する日の翌日から、修正申告書が提出された日又は更正通知書を発せられた日までは延滞税の計算期間から除外する。

というものになります。

具体的に言いますと、

➡申告期限が平成30年3月31日

➡期限後申告が平成30年5月31日だった場合、

➡平成30年3月31日から平成30年5月31日までの期間に加えて

➡平成30年6月1日から平成31年5月31日までの1年間は延滞税がかかりますが、

➡平成31年5月31日からかなりの期間が過ぎても、修正申告書を提出した日又は更正通知書が発せられた日までは延滞税の計算期間から除外されます

 

※修正申告書を提出する場合は、提出日が法定納期限。
 更正の場合は、通知書が発せられた日の翌日から1か月が法定納期限ですので、この法定納期限を過ぎて納付をした場合、法定納期限から納付した日まで延滞税がかかります。

 

また、延滞税の税率も期間によって異なります。

 

➡申告期限が平成30年3月31日

➡期限後申告が平成30年5月31日だった場合

➡平成30年3月31日から平成31年5月31日までの間は2.6%

➡修正申告提出日の翌日から2か月以内は2.6%

➡それ以降は8.9%

※延滞税は年によって異なり、今回記載しているのは全て平成30年1月1日~平成31年12月31日まで期間の税率です

 

期限内申告の場合と同じで税率が期間によって異なるため、申告期限修正申告の提出日納付をした日のそれぞれのタイミングによって期間を分けて計算をする必要があります。

 

 

では上記を踏まえて、期限後申告をした場合の

パターン①(当初の納税額100万円 追加納税額900万円)の延滞税を計算していきましょう!

 

【期限後申告から1年以内に、修正申告と追加の相続税を納付をした場合

➡申告期限 平成30年3月31日
➡期限後申告 平成30年5月31日
➡修正申告提出日 平成31年1月31日
➡納付日 平成31年2月28日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×334日(平成30年4月1日~平成31年2月28日)÷365日
=21万4,126円

21万4,100円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

【期限後申告から1年を過ぎて修正申告をし、修正申告と同時に追加の相続税を納付をした場合】

➡申告期限 平成30年3月31日
➡期限後申告 平成30年5月31日
➡修正申告提出日 平成31年9月1日
➡納付日 平成31年9月1日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×426日(平成30年4月1日~平成31年5月31日)÷365日
=27万3,106円

平成31年6月1日~平成31年9月1日までは延滞税の計算期間から除外するので

27万3,100円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

【期限後申告から1年を過ぎて修正申告をし、修正申告から遅れて追加の相続税を納付をした場合】

➡申告期限 平成30年3月31日
➡期限後申告 平成30年5月31日
➡修正申告提出日 平成31年9月1日
➡納付日 平成31年12月1日 の場合

 

1⃣900万×2.6%×426日(平成30年4月1日~平成31年5月31日)÷365日
=27万3,106円

平成31年6月1日~平成31年9月1日までは延滞税の計算期間から除外

2⃣900万×2.6%×61日(平成31年9月2日~平成31年11月1日)÷365日
=3万9,106円

3⃣900万×8.9%×30日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
=6万5,835円

1⃣(法定納期限後~期限後申告~1年間)+2⃣(修正申告提出の翌日から2か月)+3⃣(修正申告提出の翌日から2か月~納付までの期間)
=37万8,047円

37万8,000円(100円未満切り捨て)が延滞税になります。

 

 

 

相続税の申告を行わなかった際にかけられる『無申告加算税』

相続税の法定期日である「10か月」以内に相続税の申告・納税が出来なかった場合には、

無申告加算税』が課せられます。

 

おぉ、『無申告加算税の場合の最高ペナルティは20%なんですね。

全体的に『過少申告加算税』よりも少しだけ罰則が高いという感じなのか・・・。

 

そうですね。

『過少申告加算税』の場合は、

法定期日(相続発生後から10か月以内)に一度、申告と納税を済ませているのに対して、

 

『無申告加算税』の場合は、

そういった手続きを何もしていなかった訳ですので、少しだけペナルティが重くなります。

 

 

無申告加算税の概要

では以下で、無申告加算税の簡単な【概要】を説明したいと思います。

前提

相続税の法定期限内(相続発生を知った日から10か月以内)に申告・納税を行っていない

 

【法定期限から2週間までに申告を行った場合!】

法定期限である10か月を超えた後でも、『2週間以内であれば』

➡自主的な申告・納税を行うことにより加算税は0%に!

 

【法定期限から2週間以上が経過した場合】

税務署から税務調査の事前通知が届く前に』自主的な修正申告を行うと

➡「相続税の納税額」に対し5%の加算税

 

税務署から調査通知が届いた後に』自主的に修正申告を行うと

➡「相続税の納税額」に対して10~15%の加算税

 

税務署の調査の結果』納税を行う場合

➡「相続税の納税額」に対して15~20%の加算税

 

 

 

申告しなかった場合=無申告加算税(金):年15%〜20%
※申告期限から2週間以内は発生せず。それ以降でも指摘前に自己申告すれば5%。

・税務調査の通知前までの申告:納付税額の5%

・税務調査の通知後から調査による更生等予知前までの申告:納付税額に対して10%(納付税額が50万円を超える部分は15%)

・税務調査を受けてからの申告:納付税額に対して15%(納付税額が50万円を超える部分は20%)

・5年以内に無申告加算税又は重加算税を課されたことがある場合:納付税額に対して25%(納付税額が50万円を超える部分は30%)

例として下記の画像で、

・納める相続税の税額が200万円

・相続税の本来の納付期限は平成30年3月31日だったにも関わらず、

・実際には1年後の平成31年3月31日に納税を行った場合において、

本来の相続税額200万にいくらペナルティが課税されるのかを見てみて下さい。

 

無申告加算税の計算方法

 

 

無申告加算税が課せられた際の延滞税の計算

 

無申告加算税において延滞税を計算する時には、

 

覚えておきて平成30年1月1日から平成31年12月31日までの期間
2か月以内 年2.6%、それ以降 年8.9%

 

 

 

・修正申告や更生があった場合の計算期間の特例
偽りや不正行為をして国税を逃れた場合を除いて、

期限内に申告書を提出し、法定申告期限後1年を経過してから修正申告または更生があったとき、

期限後申告書を提出し、申告書提出後1年を経過してから修正申告又は更生があったときは、

期限後・提出後1年を経過する日から、修正申告または更生があった日までの期間は計算から除く

 

延滞税は本税だけを対象として課されるものであり、加算税などに対しては課されません。

 

 

 

 

財産の隠ぺいや偽装を行った場合にかけられる『重加算税』

画像

重加算税は、本来納めるべき税金に対して40%の税金が課されるという非常に重いペナルティです。
なお、重加算税が課されれば、前述の無申告加算税は課されません。

意図的に少なく申告するなど、「仮装・隠蔽」があった場合に課せられるもの。「仮装・隠蔽」とは、意図的に領収書を改ざんしたり、売上を隠したりしたりと、いわゆる脱税行為のことを指します。

 

重加算税の概要

 

 

 

重加算税の計算方法

 

 

 

重加算税が課せられた際の延滞税の計算

 

 

 

連帯納付義務

https://www.souzokuhiroba.com/keisan/delinquent-taxs.html

 

 

 

最期のまとめとして、ペナルティのグラフを作る

http://www.santanda.com/info/info_5.html

 

 

 

 

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