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相続税の納税額ってどうやって計算するの? 税率を用いた計算方法を分かりやすく解説!

 
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秋山 清成
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いきなりですが皆さん、下の表を見て頂けますか?

これは相続税の税額を計算する際に用いられる相続税速算表です。

実際に皆さんが相続した財産に対して相続税がいくら掛かるかの計算をする際には、上記の表を用い計算をするのですが、

実は皆さんこの表を見られると、こんな勘違いをされる方が非常に多いんです。

 

・「最高税率が55%ということは、6億円以上の遺産を相続したら半分以上を税金として納税しなくちゃいけないの!?」

・「1億円を相続したら、そこから2,300万円も納税しろと・・・!?」

・「やっぱり相続税って高すぎる!!」

 

確かに上記の表だけ見たら、普通はこの様に思われますよね。

しかし安心して下さい!

相続税額というのは、「財産総額×税率ー控除額」という単純な数式で出る数字よりもずっと低くなるのです。

今回の記事では、そんな相続税額の計算を行う上で大切な3つのステップを分かりやすく解説して行きたいと思います。

相続税額の計算を行う上で大切な3つのステップ

先生・・・。

前回の話】の続きですが、相続税って1億円を相続したら、そこから2,300万円も納税しないとダメなんですか!?

 

いえいえ!

お二人とも、心配しなくても大丈夫ですよ。

この記事の初めに出てきた、相続税の税額を計算する際に用いられる【相続税速算表】。

実はあの表の数字を使って相続税額を計算するのは、全体の流れの一番最後になります。

 

実際には、相続税額を計算するまでには〝3つの〟ポイントを踏まえて計算を行うんです。

なので相続税額というのは、「財産総額×税率ー控除額」という単純な数式で出る数字よりもずっと低くなるんですよ。

 

3つのポイント・・。

なんか難しそう・・・。

 

税額の計算と聞いたらかなり難しそうなイメージですが、実際はそんなに難しくないんですよ!

では1つずつ見て行きましょうか!

 

ステップ①亡くなった人の〝財産と債務・葬式費用〟を把握する

相続税額を計算する為の1つ目のポイントは、被相続人(亡くなった人)の

財産債務・葬式費用を把握することから始まります。

 

財産・・・は預金とか、土地とかですよね?

債務やお葬式の費用ってどんなモノが含まれるんですか?

 

確かに、パッと財産・債務葬式費用と言われてもイメージが付きにくいですよね。

ではそれについて今から簡単に説明して行きましょうか!

財産も債務も、計上する内容は結構あるんですよ!

 

相続税の計算に必要となる〝財産〟とは?

相続税の計算を行う場合は、まず亡くなった方が遺された財産の内、相続税の計算に必要となる財産を把握することから始まります。

そしてその種類には、ざっと以下の様なものがあります。

財産の一覧

☑土地、建物
☑現金、預貯金、有価証券
☑事業を行っておられた場合には事業用資産
☑家庭用財産
☑生命保険金などのその他の財産
☑書画、骨董などの特殊財産

 

また、皆さんあまり認識のない財産として、
➡土地の権利として借地権・耕作権など
➡事業を行っておられた場合の売掛金や未収家賃など、
➡その他に著作権、電話加入権、貸付金、未収配当金、生命保険契約に関する権利など

いわゆる財産価値のあるものは全てということになります。
 

更に、相続を受けられる方が被相続人から3年以内に贈与を受けられていたら、その財産も相続財産に含めることになりますので、
3年以内に贈与を受けた財産の明細も必要です。

 

相続税の計算に必要となる〝債務・葬式費用〟とは?

続いて債務については、

債務・葬式費用

・借入金、未納税金など
被相続人が確実に返済及び納税をすべきであったものが対象になります。
 

・葬式費用は、
お通夜の費用及びお葬式当日の費用が対象になります。

お香典は財産に含める必要はありませんが、その代わり香典返しは葬式費用に含まれません。

なお、その後の法要の費用(初七日・四十九日等)は葬式費用の対象とはなりませんので注意しておいて下さいね!

 

先生・・・。

ちなみに戒名料ってお葬式の費用に入るんですか?

たまに戒名でウン百万円払ったみたいな話も聞くんですけど。

 

私が税務調査官だった時は、戒名料を否認したことはありませんね。

戒名料はお寺にお布施として支払っていますので葬式費用として計上しても問題ありません。

 

正味の遺産額(財産-債務・葬式費用)を把握する

財産債務・葬式費用が分かれば、次はそれをマイナスすることにより〝正味の遺産額〟を計算します。

ではこれまでの話を基に、ざっと一成さんのお父さんの正味の遺産額を計算してみましょう!

 

この〝正味の遺産額(8,000万円)〟が出ればステップ1は終了です。

 

 

ステップ②課税される正味の遺産額から基礎控除を引く

次はステップ1で出た〝正味の遺産額〟から〝基礎控除額〟を引いて課税対象額を出します。

基礎控除額についての詳しい説明は、下記の記事にて詳しく説明しますので一度読んでみて下さい!

 

今回の一徹さんの相続では、財産を取得する法定相続人は

・菊さん

・お兄さん

・一成さんの3人ですから、

【基礎控除額】は 3,000万円+(600万円×法定相続人3人)=4,800万円 となり、

 

この数字に、ステップ1で出た〝正味の遺産額 8,000万円〟を引いた結果、

【課税対象額】は3,200万円ということになります。

確かに先生が最初に言ってたように、ここまではそこまで難しくないですね!

自分でも出来そうです。

 

そう言って貰えて嬉しいですね。

ここまで来れば、あとはもう少しです。

一緒に見て行きましょう!

 

ステップ③相続税の課税対象価額に相続税速算表を用いて税額を出す

さて、ステップ2までで〝課税対象額〟が出ればいよいよ大詰めです!

 

課税対象額を各相続人の法定相続分で按分する

課税対象額の3,200万円を、いったん法定相続分で相続したものとみなして、各法定相続人に配分します。

(※法定相続分や法定相続人についての詳しい説明は、この記事にて解説しています。)

 

いったん法定相続分で相続したものとみなして???

 

ここに関しては深く考えると混乱しますので、そういう〝計算式〟を強制的に使うんだと思って軽い気持ちで下記の計算を見てみて下さい!

 

ここまで来て、いよいよ最初の【相続税速算表】の出番です!

 

按分した数字を基に相続税速算表で税額を計算する

上の図で出てきた数字

・菊さんの1,600万円

・お兄さんの800万円

・一成さんの800万円

この数字に対して最後に、各法定相続人ごとに【相続税速算表】の税率を掛けていきます。

 

その結果、以下の様に家族全体の相続税総額が求められるんです。

 

そして最後に家族全体の相続税総額に対し、各相続人が実際に相続した割合に基づいて相続税を振り分け、

個人の相続税額を確定させます!

 

なので、一徹さんが亡くなった時に財産を1億円持っていたとしても、

この1億円に対して相続税速算表の税率を掛けるのでは無く、

 

相続税額の正しい計算方法

➡財産1億円から債務2,000万円を引き正味の遺産額を出す

1億ー2,000万=8,000万

 

➡そこから基礎控除額を引き課税対象額を出す

8,000万ー(3,000万+600万×3)=3,200万

 

課税対象額に対し各法定相続人ごとの法定相続分で按分する

菊さん  3,200×1/2=1,600万

お兄さん 3,200×1/4=800万

一成さん 3,200×1/4=800万

 

➡そうして按分した数字に対して、各法定相続人ごとに税率を掛けて控除額を引き『家族全体の相続税総額』を出すのです!

菊さん  1,600万×15%-50万=190万

お兄さん 800万×10%-10万=80万

一成さん 800万×10%-10万=80万

190万+80万+80万=350万

 

 

1億円の財産を相続したら、2,000万円以上の税金を払わなくちゃいけないって思ってました。

実際の納税額って単純に財産に税率を掛けるより、かなり低くなるんですね!

 

そうなんです、意外と皆さんこの計算の内情をご存じないので誤解されている方が多いんですよね。

 

ということは、もし僕達が相続する親父の財産額と債務・葬式費用が今回の例題通りだとしたら、

・母は財産の内の1/2を相続して、175万円を相続税として納める

・兄と僕とがそれぞれ1/4ずつを相続して、87万5千円ずつ相続税額を納めればいいんですね!

 

一成さん達が法定相続分通りに遺産を分割されれば、そうなりますね。

ですが、実際は法定相続分通りに遺産を分ける必要はありませんし、そういったケースよりも、

下記の図のように財産の分け方が偏るケースの方が圧倒的に多いんです。

 

そして、こういった形で財産を分けると、当然各自が納める相続税額は法定相続分通りに財産を分けた時とはガラッと変わって来ます。

財産を多く取得された方は多く相続税を納め、財産を取得されない方は税金を納める必要はありません。

 

成る程。

じゃあ先生、財産を法定相続分通りに分けなかった場合は、今回の『3つのステップ』で見てきた税額の計算式の数字は変わったりするんですか?

 

いえいえ!

ここも結構皆さんこんがらがってしまう箇所なんですが、

・財産を法定相続分通りに分けたとしても、

・財産の1億円と債務・葬式費用の2,000万円を〝菊さん〟が全て相続されたとしても、

 

あくまでも家族全体の相続税額の計算は、今回説明した内容と全く同じ手順で計算をします。

 

相続税額の計算

➡財産1億円から債務2,000万円を引き正味の遺産額を出す

1億ー2,000万=8,000万

 

➡そこから基礎控除額を引き課税対象額を出す

8,000万ー(3,000万+600万×3)=3,200万

 

課税対象額に対し各法定相続人ごとの法定相続分で按分する

菊さん  3,200×1/2=1,600万

お兄さん 3,200×1/4=800万

一成さん 3,200×1/4=800万

 

➡そうして按分した数字に対して、各法定相続人ごとに税率を掛けて控除額を引き『家族全体の相続税総額』を出す!

菊さん  1,600万×15%-50万=190万

お兄さん 800万×10%-10万=80万

一成さん 800万×10%-10万=80万

190万+80万+80万=350万

 

そして再び全体の相続税額が350万となりますが、

今回は菊さんのみが財産を全て相続するので(下図右側パターン)・・・。

成る程、

・母は財産の全てを相続して、350万円を相続税として納める

・兄と僕は今回は何も相続をしていないから、納税する必要は無いんですね!

 

素晴らしい!

その通りです、一成さん!

 

正確にはここから、菊さんに対して〝配偶者の税額軽減〟を適用すれば、

納税するの相続税額は0円になり、相続家の皆さんが納める相続税は『0円』となるのですが、それはまた別の記事で!

 

 

そもそも相続税って、何で払わないといけないの?

先生、今日は有難うございました。

・相続税額の計算は、単純に財産に税率を掛けて計算する訳じゃない

・財産をどんな風に分けたとしても、全体の相続税額の計算は同じ手順で計算する

 

でも先生・・・。

相続税って何で払わなくちゃいけないんですかね・・・。

親が頑張って築いてくれた財産を税金として毟り取られるなんて、

やはり納得出来ませんよ!

 

一成さん・・・。

一成さんの気持ち、凄くよく分かります。

自分の親が必死に積み上げてくれた財産を、国が有無を言わさず持って行ってしまうのですから、納得いかないという気持ちは当然です。

 

今回は相続税額の基本的な計算方法という点にフォーカスを当てて話をしましたが、

では次回の記事では、そんな相続税について、

そもそも相続税って、なぜ払わないといけないの?課税される2つの理由

という、相続税を納める全員が抱えている疑問に答えて行きたいと思います!

 

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