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法定相続人が相続放棄をした場合、基礎控除額は減ってしまうの?

 
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秋山 清成
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一般的に相続した財産に相続税が掛かるかどうかは、

亡くなった方の財産の総額が〝基礎控除額〟を上回るかで決まります。

 

そして基礎控除額の計算方法は決まっており、下記の計算式で算出をします。

基礎控除額=3,000万+600万×〝法定相続人の数〟

 

さて、ここでクイズです!

もし法定相続人の内の誰かが相続放棄をした場合、その人は法定相続人ではなくなるのでしょうか?

そしてそうなった場合、基礎控除額(3000万+600万×法定相続人の数)は、相続放棄をした人の分だけ減ってしまいまうのでしょうか?

答えとしては、

法定相続人の内の誰かが相続放棄をしたとしても

・その人は法定相続人のままであり

 

・基礎控除額(3000万+600万×法定相続人の数)は、相続放棄をした人がいても、その人を従来通り法定相続人に含めて算出をする

 

これが正解です!

なぜそうなるのか、それを今回の記事で分かり易く説明して行きたいと思います。

法定相続人の一人が相続放棄したらどうなるの?

先生!

財産を相続する権利を持っているけれど、その財産がいらないっていう時には、皆さん相続放棄をしますよね!

「私は財産はいらないから、皆で分けて」っていう風に・・・。

 

もしそんな風に法定相続人の内の1人が相続放棄をした場合は、その人は法定相続人ではなくなるんですか??

そうなったら基礎控除額(3000万+600万×法定相続人の数)は、相続放棄をした1人分減ってしまいますよね・・・?

 

いえいえ、灯さん!

実は相続人の内の1人、または複数人が相続放棄をしたとしても相続税の基礎控除額は変わらないんですよ。

 

法定相続人の全員が相続放棄したらどうなるの?

じゃあ、先生!

もしも法定相続人の全員が相続放棄をした場合は・・・?

その場合も基礎控除額は変わらないんですか??

 

はい、その通りです!

法定相続人の全員が相続放棄をした場合でも、基礎控除額や相続税の総額の計算方法は変わりません。

 

法定相続人の誰かが相続放棄をしたからと言って、相続税額を計算する上での基礎控除額は減ったりはしないので、安心して下さい!

 

なるほどー!

 

・・・あれ・・・?

私達3人全員が相続放棄をしたら、その財産って誰が相続するんですか?

 

良い質問ですね!

ではその答えを説明するために、一度下の図を見てみて下さい!

 

前回の(相続順位図あり)相続の法定相続人の範囲と相続割合を網羅的に解説の記事でも説明をしましたが、

亡くなった人の財産は親族ならば誰でも相続出来る訳ではありません!

 

相続する権利には順位があり、被相続人(一成さん)が亡くなった場合は、上位の順位者から順番に相続権が得られます。

 

被相続人(一成さん)が亡くなった場合

①最初に相続権があるのは、常に相続人となる灯さんと、第一順位の(篤さん・みのりさん

②一成さん達に子供がいない場合は、常に相続人となる灯さんと、第二順位の(一徹さん・菊さん

②一成さん達に子供も親もいない場合は、常に相続人となる灯さんと、第三順位の(お兄さん

 

上記の順番で相続権が移って行くのです!

 

なるほど!

だったら今回の相続財産を私と子供たちの全員が相続放棄をしたとしたら、

次に相続権を得るのはお義父さん達一徹さん・菊さん)になるんですね!

 

その通りです、灯さん!

 

あれ?

その場合って基礎控除額ってどうなるんですか?

 

私達が財産を放棄しても放棄しなかったとしても、

基礎控除額を計算するための法定相続人の数に、私達3人は固定されるんですよね?

 

じゃあ次に一徹さんと菊さんの2人が法定相続人になるんですから、

基礎控除額に算入する法定相続人の数って

相続放棄した(灯、篤、みのり)の3人から

 

相続放棄した(灯、篤、みのり)+新たに相続権を得た(一徹、菊)の5人ということになるんですか?

 

そしてそれによって、下の図のように基礎控除額って増えたりするんですか?

 

成る程。

確かにこの部分は少し複雑ですよね。

 

結論から言えば、基礎控除額の金額は「一徹さん・菊さん」に相続権が移っても変わりません。

3000万+600万×3人=4,800万

のままです!

 

基本的に基礎控除額というのは、

〝一番最初に相続権を得た人達〟をベースに固定されるんです!

 

なのでその人達全員が相続放棄をした結果、相続権が下位の人達に移ったとしても、

基礎控除額の金額は増えも減りもしないのです!

 

 

通常の相続税額の計算と、相続放棄をした人がいる場合の相続税額の計算

では今回の記事の締めくくりとして、

相続放棄を誰も行わなかった場合の、3人が納める相続税額の計算と

相続人の内の1人が相続放棄を行った場合の、残り2人が納める相続税額の計算を

具体的な数字を使って説明して行きたいと思います!

 

(※この相続税額の詳しい計算方法は下記の記事にて詳しく行っていますので、今回は簡略的に説明を行っていきます)

 

【まずは前提としての財産と負債】

財産

・現金、預金、株式 8,000万円

・土地       1,000万円

・建物       1,000万円

負債、葬式費用

・借入金      1,700万円

・葬式費用     300万円

 

相続放棄を誰も行わなかった場合

【ステップ1 正味の財産を把握する】

【ステップ2 課税対象額を出す】

【ステップ3 課税対象額を法定相続分で按分する】

【ステップ4 家族全体の相続税額を出す】

【ステップ5 個人ごとの相続税額を出す】

 

相続人の1人が相続放棄を行った場合

相続人の1人、または全員が相続放棄を行ったとしても、

相続税額の計算の流れは基本的に、

上記【ステップ1~(家族全体の相続税額を出す)】までと同様です!

 

ステップ5 個人ごとの相続税額を出す】

相続人が相続放棄を行った場合に計算が変わるのは、このステップ5のみです!

相続放棄者が一人(みのりさん)と仮定した場合の、相続税額の計算方法について見て行きましょう。

 

①まず放棄した子供の相続分(25%)を配偶者と残りの子供で按分します。

 

②そして【ステップ4】で出た全体の相続税額に、上記の相続割合を掛けて個人の相続税額を計算します

 

なるほど!

配偶者(私)子供(篤)は、遺産分割の際に放棄した相続人の分の財産を貰えるけど、

負担する相続税も増えるんですね。

 

そうです。

ちなみに上記の【ステップ5】で相続放棄したみのりさんの相続分を、灯さんと篤さんで均等に按分していますが、

 

この割合は皆さんの話し合いで任意に変えれるので覚えておいて下さいね。

 

あと当たり前の話ですが、相続放棄をした本人は財産を1円も相続していない訳なので、

相続税を納める必要は勿論ありませんよ!

 

相続税を払うタイミングっていつ? 相続において大切な〝3・4・10か月〟

ここまでの先生の説明で、

・相続税が掛かるのかどうかを知るためには、〝基礎控除額〟を知ることが大事

・相続が発生した際には誰が相続人になるのか

・法定相続分や相続税の納税額の計算

なんかの、大体の基本的な相続税の知識は付いた気がします!

 

でも、先生・・・。

実は私、メチャクチャ基礎的なことを聞き忘れてました!!

 

相続税って、そもそもいつ払えばいいんですか?

確定申告みたいに、2月~3月までに払わなくちゃいけないとか、

そんな期限って相続税にも設けられているんですか?

 

はい。

灯さんの仰る通り、相続税にも申告期限はキチンと設けられていますよ!

 

そして実は相続には、相続税の申告期限以外にも守らなくてはいけない期限が複数存在するんです。

 

次回はそんな、

相続税を払うタイミングっていつ? 相続において大切な〝3・4・10か月〟

について話をしていきたいと思います。

 

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