3,000万特別控除の利用が認められない!? 税務署が見る6つのポイント!

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秋山 清成

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    一般的に、土地や建物・株式などの資産を売却することによって生じた利益(譲渡所得)に対しては、当然税金が課税されますよね。

    ですがもし、その売却する対象である資産が〝自分が住んでいる家〟であった場合、

    その様な場合には、実は下記の様な特例が利用出来るのです!

     

    租税特別措置法第35条に、

    《居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例》というものがあり、

    この特例を利用することによって、なんと、

     

    ・自分が住んでいる家や敷地を売却した場合に、利益があった時には

    ・その利益から3,000万円までの金額を控除することが可能です!

     

    今回はそんな、3,000万円の特別控除を巡るお話です。

    3,000万特別控除が認められる人・認められない人

    例えば昔に買った値段が2,500万円のモノ5,500万円で売ったとしたら、

    売値(5,500万)ー買値(2,500万)で、差引の利益が3,000万円あったことなります。

    この3,000万円が譲渡所得といわれる部分ですね。

     

    譲渡所得に掛かる税金の計算は、この譲渡所得の部分に20の税金(所得税と住民税)が課税されますので、

    3000万×20%= 600万円の譲渡所得税を支払わなければなりません。

     

    ですが、

    これが『居住用財産であったならば3,000万円の控除が認められますから』

    売値(5,500万)ー買値(2,500万)ー3,000万円(特別控除)=

    税金を払わなくても済むのです。

     

    なんと本来支払うべき税金600万円0円になるのです!

    ➡600万円もあれば高級車が買えたり、

    ➡家族で海外旅行も行けますから

    この3,000万円控除の特例の恩恵は非常に大きいですよね

     

    この3,000万円控除の特例は本来、自分や自分を含めた家族が住んでいたマイホームを売却することが条件ですので、特段難しい決まりや規則などがある制度ではありません。

     

    ですが中にはある理由のもと〝この特例が受けられない人〟もいるのです!

    それはどのような人かといいますと、

     

    〝3,000万円控除の特例を受けるがためだけの目的でその家に住んだ人〟が該当します。

    この様な人は残念ながら特例を受けることが出来ません。

     

    これだけでは少しイメージが掴みにくいと思いますので、ここから具体的に解説していきますね!

     

     

    まず前提として、あなたは住むための環境が整っている家を2戸持っていたとします。

    ①1件は現在住んでおりこれからも住みたい

    ②後の1件は使わないから売却したい家

     

    ですが、ただ②の家を売却したのでは売却益に対して20%の税金が掛かってしまう。

    さて、どうしたら税金を払わなくて良いかをあなたは考えます。

     

     

    そうか!売却したい家に一時的に住んだらいいんだ!

     

    あなたはこう考え、そして売却したい家に移り住む訳です。

     

    ですが先に説明したとおり

    3,000万円控除の特例を受けるがためだけの目的でその家に住んだ人』は特例を使えないのですから、

     

    税務署サイドは、あなたが

    「3,000万円控除の特例を受けるがためだけの目的でその家に住んだのではないかと調査をします。

     

     

    ここまで読んで皆さん、一つ疑問に思われませんでしたか?

     

     

    『3,000万円控除の特例を受けるがためだけの目的でその家に住んだがどうかなど、

    その人の意思(その人の頭の中の考え方)なのですから、

    「いくら税務署の調査官だとしてもそんなの分かるものだろうか?」

    そう思われたのではないでしょうか。

     

    ですが恐ろしいことに、税務署は様々な面から調査をして結論を出すのです。

     

    3,000万円の特別控除の利用が適切か、税務署はここを見ている!

    先ず税務署は、あなたの住民票を見て(住民票は確定申告書に添付する必要があります)、

    ①売却した家に居住していた期間はどれくらいなのか(一時的ではないのか)?

    ②住民票は売却した家になっているのか?

    などの基本的な事項を確認します。

     

     

    この際、住んでいた期間が長いから特例の適用がOKかというとそうでもありません。

    ☑住んでいた期間が1週間であってもOKな場合と、

    ☑1ヶ月以上住んでもダメな場合があります。

     

     

    また、

    ☑住民票が売った家になっていなかったとしてもOKな場合と、

    ☑住民票が売った家になっていてもダメな場合があります。

     

    このような場合の税務署の判断は、

    ・形式判断(居住期間や住民登録の有無)ではなく、

    ・実質判断をするのです。

     

    それでは、税務署はどのような調査をするのかというと、

    その家には誰と誰が住んでいたのか?

    なぜ売却したのか?

    売却した後はどこへ行ったのか?

    実際に住んでいたのか?

    電気・ガス・水道などの使用量はどれくらいあるのか?

    郵便物は来ていたのか?

     

    など、多岐にわたって下記の様な調査をし、結論を出します。

    各項目について具体的に説明していきますね。

     

     

    ①その家には誰と誰が住んでいたのか?

    まずは実質的な家族関係に注目をします。

    3,000万特例を受けたい家において

    ☑家の持ち主だけが住んでいて、

    ☑他の家族は誰も住んでいない

     

    ようであれば、家族が別居することに余程の理由がなければ、3,000万円控除の特例を受けることは難しいでしょう。

    普通家族は同居しますので、3,000万円控除の特例を受けるがためだけに移り住んだと判断されても、なかなか反証は難しいでしょう。

     

     

    ②なぜ売却したのか?

    通常は住んでいる家を売却するというのは、

    ☑ローンが払えなくなった

    ☑もっといい家に移り住むことになったなど、

    それなりの理由が存在するハズですからね。

     

     

    ③売却した後はどこへ行ったのか?

    あなたが、2戸の内の片方の不動産を売却した場合

    ☑売却した後でアパートに入居したとか、

    ☑売却した後で新しい家を買ったなどの事実があれば良いのですが、

    売却をした後に、もう1戸の自宅の方に戻っていたとすれば、これも3,000万円控除の特例を受けるがためだけに移り住んだと判断されかねません。

     

     

    ④実際に住んでいたのか?

    特例を受けたい家に対して住民票だけを移して実際は住んでいないというケースもあります。

    税務署は隣近所の人に聞き込みをして、居住の事実を確認します。

     

     

    ⑤電気・ガス・水道などの使用量はどれくらいあるのか? 

    ⑥郵便物は来ていたのか?

    ④の補強確認のために公共料金を調査して、

    ☑通常の家庭の生活実態と比較してどうなのか、

    ☑郵便物は売った家に届いていたのか、

    ☑本当に売った家が生活の本拠だったのかを

     

    あらゆる方面から調査します。

     

     

    結果として先に述べたように、

    住んでいた期間が1週間であっても『実質』が伴っておればOKな場合もありますし、

     

    住民票が売った家になっていても『実質』が伴っていなければダメな場合、

    住民票が売った家になっていなかっても『実質』が伴っておればOKな場合があるのです。

     

     

    住んでいた期間が1週間であっても3,000万の特別控除が受けられる場合ってどんな場合?

    最後に、住んでいた期間が1週間であっても3,000万の特別控除が受けられる場合ってどんな場合?と思われるかも知れませんね。

     

    住んでいた期間が1週間であってもOKな場合とは、

    ☑買って住むまで知らなかったが、隣の住民がとんでもない人達で、音がうるさいなどの騒音トラブルや、の他の生活トラブルが重なり、とてもこんな所では生活が出来ないと判断した場合

     

    ☑移り住んで直ぐのタイミングで会社から転勤辞令が出て住めなくなった場合

     

    等の、はっきりとした理由があれば税務署もマイホームを譲渡した際の3,000万円控除の特例の適用について、否認(否定)することは無いでしょう。

     

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