正式な形で交わした贈与契約が、調査官に「名義預金」と疑われない為には○○が重要です!

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秋山 清成

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    相続税の税務調査において、過去は「仮名預金」の調査が支流でしたが、現在は「名義預金」調査が支流になっています。

     

    まず最初に両者の違いを簡単に説明しますと、

    「仮名預金」は、存在しない架空の人名義の預金ですが、

    「名義預金」は、子供名義の預金や孫名義の預金のことを言います。

    いまは廃れた「仮名預金」、仮名預金とマル優制度とは?

    ずっと以前は、誰にでもマル優制度(少額貯蓄非課税制度)が認められていました。

    【マル優制度とは】

    預金者1人当たり預金額300万円に支払われる利息については利子税が掛からなかったのです。

    その頃の預金利率は8%もありましたから預金利息は24万円にもなるのです。

    資産家の方は、このマル優制度を使うために仮名預金(架空名義の預金)を沢山されていたのです。

     

    ですから、その資産家が亡くなられた時の相続税の調査は「仮名預金」を解明することが支流でした

     

    しかしながらその後、マル優制度は極一部の人にしか認められなくなったことなどから、無くなってしまいましたが過去には銀行にたくさんの仮名預金がありました。

     

    現在の相続における調査は「名義預金」がメインです

    上記では一昔前に良く税金逃れの為に使われていた「仮名預金」のお話をしましたが、

    現在の相続における調査は「名義預金」がメインとなっています。

     

    では「名義預金」とは一体どんなものなのか?

    これから説明していきたいと思います。

     

    【名義預金とは】

    預金口座や通帳自体はあくまでも『子供の名義』『孫の名義』となっているにも関わらず、

    その実態は子供名義預金や孫名義預金の通帳・カードや届出の印鑑などを、

    預金者(祖父母や親など)がしっかり管理している』というものです。

    ですので将来の相続税を少しでも減らそうと、

    実際に子や孫自身が管理していない預金口座に生前贈与を繰り返して資産の移動をしていたとしても、

    税務署側から贈与したとは認められない、実質は祖父母や親の預金というものです。

     

    具体的な数字を当てはめてご説明しますと、

    ➡まず1年間に基礎控除110万円の範囲内や120万円を、子や孫の名義としている口座に振り込み、
    ➡そして120万円に対する贈与税1万円を申告し納税されて(120万円-基礎控除110万円=10万円×贈与税率10%=1万円)
    表面上は贈与の形は整っているのですが、
     
    実質は贈与したつもりになっている祖父母や親の預金そのままなのです。

     

     

    契約も無し!相手の了承も無し!これで預金口座を作って入金しても贈与とは認められません!

    贈与とは民法上は、お金を渡す人が

    「あなたに110万円を差し上げます。」

    と意思表示をし、

     

    受け取る人が

    「はい、ありがとうございます、謹んでいただきます。」

    と受け取る契約なのです。

     

    ですから、『契約もせずに』『相手の了承もなしに』預金口座を作って入金していても贈与とは認められず、

    いざ祖父母や親が亡くなって相続が発生した時の相続税調査において調査官に、

     

    『この子供名義・孫名義預金は、実際は亡くなった祖父母や親のものです。』

    『ですので預金として相続財産に入れてください!』

    と言われるのです。

     

     

    キチンと交わした贈与契約が調査官に「名義預金」と疑われることも!疑われない為の手法を解説!

    このように、子供名義・孫名義預金は税務調査官が鵜の目鷹の目で狙っています(実際に私も税務調査官時代にたくさんの名義預金を相続財産に入れて貰いました)

    ですので少しでも『名義預金に対して懸念がある』という方は、事前に税務調査官対策をしておく必要があります。

     

    名義預金の調査で税務調査官はどのように調査するかは、「別の記事」にて詳しく記載していますのでここでは省略しますが、

    一つ簡単に税務調査官目線の名義預金の調査手法をお話しておきます。

     

    ➡あなたは贈与契約も正式な形で行っている

    ➡通帳も銀行印も贈与を受けた子や孫本人が管理している(実際に祖父母や親から贈与で貰っている)

     

    一見完璧に見える上記の場合でも、税務調査官に「この預金は名義預金ではないか?」と疑われる場合があります。

    それはどのようなケースにおいてか?

     

     

    答えは、

    〝祖父母や親から贈与を受けた人が、贈与で貰ったお金を全く動かさない(入出金がない)時です〟

     

     

    たとえば祖父母や親が、

    『将来の相続税の節税のためにあなたに贈与しているのだから、勝手に引き出して無駄遣いしてはダメ!』

    などと言っているものですから、

     

    ➡貰った方もなかなか贈与を受けたお金を使えないでいる

    ➡だから預金口座に動きがない

     

    ➡全然動きがない預金は税務調査官に「名義預金」ではないかと疑われます!

     

     

    ですから、私は税務調査官時代の経験を活かして、

    「もちろん無駄遣いはダメですけど、

    子供や孫がどうしても生活に必要なもの(水道・ガス・電気代などの公共料金や電話代・パソコンなどの家電代など)などは、

    貰った預金から買った方がいいですよ!」

     

    とお客さんに伝えています。

     

    こうすることで、調査官から要らぬ疑いを掛けられる可能性は減りますからね。

     

    ということで、贈与とは契約であって

    ・「贈与した」「贈与を受けた」という認識がない場合、

    ・また「贈与をしたのに祖父母や親が預金を管理しているもの」は、

    税務調査官のターゲットになりますから注意が必要です!

     

    贈与や名義預金などについて、お悩みのあるかたは是非お気軽にご相談下さい!

     

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