相続税の納税が遅れた際に課せられる『延滞税』 ややこしい計算を分かり易く解説!

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秋山 清成

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    相続税の納付が遅れるとどうなるのか?

    相続税は相続開始から10か月以内に納めなければいけませんので、その期限を過ぎてしまうと

    延滞税が発生します!

     

    延滞税は利息のような税金で、相続税の納付が遅れると相続税に対して課税されるのです。

     

    延滞税の発生パターンは3つに分かれ、

    1⃣納付期限までに相続税を納めていない場合

    2⃣相続税の申告と納税を済ませたが、計算間違いや追加の財産を発見して修正申告を提出した場合

    3⃣税務調査で指摘を受けて、追加で相続税を納める必要がある場合

    に延滞税が発生します。

     

    この記事では延滞税の基礎知識から計算方法計算例までまとめて解説します!

     

    延滞税が掛かる期間と税率は?どうやって計算するの?

    延滞税の基本は、

     

    ➡本来税金を納めるべき日から税金を納めた日までに課せられる利息のような税金です。

     

    ➡納付した時期によって延滞税の税率は異なり、

     

    1⃣納期限の翌日から2か月以内は2.6%

    2⃣2か月を過ぎると8.9%の税率が適用されます。

    (※延滞税は年によって異なり、今回記載しているのは全て平成30年1月1日~平成31年(令和元年)12月31日まで期間の税率です。最新の税率は国税庁HP「延滞税の割合」をご確認下さい)

     

    そして、

    ➡相続財産ではなく相続税額に対して掛かります。

     

    相続税の延滞税は、

    納めるべき相続税×延滞税の割合×延滞日数÷365日(うるう年でも365日)で計算しますが、上記の様に納付時期によって延滞税の税率が変わるため、計算を2段階に分ける必要があります。

    計算式にも載っていますが、納めるべき相続税が1万円未満の場合は切り捨てるので延滞税は0円です。

    そして、計算した延滞税の額が1,000円未満の場合は納付義務がありません。

     

    上記の様に、延滞税の基本は

    ➡本来税金を納めるべき日から税金を納めた日までに課せられる利息のような税金です。

     

    ではもし、

     

    相続税の申告納税を済ませていたのに、

    ・3年も経ってから追加で財産を発見した場合

    ・追加で発見した財産に対する相続税100万円だったら、

     

    延滞税はどれくらいになるのでしょう?

     

     

    納めるべき相続税×延滞税の割合×延滞日数÷365日に当てはめて計算すると、

     

    1⃣100万円×2.6%×61日(2か月)÷365日=4,345円(1円未満切り捨て)

    2⃣100万円×8.9%×1,034日(2年10か月)÷365日=25万2,126円(1円未満切り捨て)

    1⃣+2⃣=25万6,400円(100円未満切り捨て)

     

    なんと、延滞税だけで25万6,400円もなってしまいます!

     

    こうなると、追加で納める相続税の税額が多ければ多いほど、追加で財産を発見した日が遅ければ遅いほど延滞税がどんどん増えてしまいますよね。

     

     

    延滞税には計算から除外できる控除期間がある

    実は、

    自主的に修正申告をした場合や、

    税務調査によって更正を受けた場合には、

     

    計算から除外できる控除期間があるんです!

     

    この控除期間は

    無申告の場合重加算税を課された場合には適用されません。

     

    上記の場合以外で、当初の申告(修正や更生前の、一番最初の相続税の申告)

     

    期限内の申告であったか(相続開始から10か月以内に相続税の申告をしていたか)

    期限後の申告であったか(相続開始から10か月を過ぎてから相続税の申告をしたか)

     

    によって控除期間の長さが異なるので、それぞれのパターンを見ていきましょう。

     

     

    当初の申告が『期限内申告』だった場合の控除期間と延滞税率

    当初の申告が『期限内の申告』だった場合の計算期間の特例は上記のような内容になります。

    小難しい書き方なので、どういう事かと言いますと、

     

    ➡法定納期限の翌日から1年間は延滞税の計算期間となりますが、

    ➡1年を超えると計算期間から除外されます。

     

    と、いうことです。

     

    ただし、以下の点に注意が必要です。

    ➡修正申告を提出した日に納税しなかった場合や、

    更正の通知が発せられた日の翌日から

    また延滞税の計算期間が始まります。

     

     

    まだ少し分かりにくいので、具体的に日付を入れて見てみましょう。

     

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日の場合

    ➡平成30年4月1日から平成31年3月31日までの1年間は(追加で納める相続税に対し)延滞税がかかりますが、

    平成31年4月1日からかなりの期間が過ぎても、修正申告書を提出した日又は更正通知書が発せられた日までは延滞税の計算期間から除外されます

     

    そして、

     

    ➡修正申告を提出した日に納税しなかった場合や、

    更正の通知が発せられた日の翌日から

    また延滞税の計算期間が始まります。

     

    ※修正申告書を提出する場合は、提出日が納期限』です。
     この『納期限』を過ぎて納付をした場合、法定納期限から納付した日まで延滞税がかかります。

    ※更正の場合は、通知書が発せられた日の翌日から1か月が納期限ですが、更正の通知書が発せられた翌日から納付した日まで延滞税が掛かります。

     

     

    では、併せて当初の申告が『期限内の申告』だった場合の延滞税の税率についても見て行きましょう。

     

    延滞税の税率は、

     

    ・自主的な修正申告

    ・更正の処分を受けたかによって、適用される税率の期間が異なります。

     

    【自主的な修正申告の場合の延滞税率】

    1⃣法定納期限(相続開始から10か月)の翌日から1年間は2.6%

    2⃣修正申告提出日の翌日から2か月以内は2.6%

    3⃣それ以降は8.9%

     

    【更正の処分を受けた場合の延滞税率】

    1⃣法定納期限(相続開始から10か月)の翌日から1年間は2.6%

    2⃣更正の通知が発せられた日の翌日から3か月以内は2.6%

    3⃣それ以降は8.9%

    ※延滞税は年によって異なり、今回記載しているのは全て平成30年1月1日~平成31年(令和元年)12月31日まで期間の税率です

     

    税率が期間によって異なるため、

     

    法定納期限(相続開始から10か月)

    修正申告の提出日または更正の通知が発せられた日

    納付をした日

     

    それぞれのタイミングによって

    期間を分けて計算をする必要があります。

     

     

    と、ここまでが当初の申告が『期限内の申告』だった場合の計算期間と適用される延滞税の税率の期間になります。

     

    期限内申告をしていた場合の延滞税の計算はこちらで説明しています。

     

    当初の申告が期限後の申告』だった場合は、『期限内の申告』とは

     

    計算期間

    延滞税の税率の期間が異なるので、次で説明していきましょう。

     

     

    当初の申告が『期限後申告』だった場合の控除期間と延滞税率

    文面的には、当初の申告が『期限内の申告』だったときと同じに見えますが、内容が少し違っています。

     

    ➡法定納期限の翌日~期限後申告をした日まで

    ➡期限後申告をした次の日から1年間は延滞税の計算期間となりますが、

    ➡1年を超えると計算期間から除外されます。

     

    そして『期限内の申告』の場合と同様に、

     

    ➡修正申告を提出した日に納税しなかった場合や、

    更正の通知が発せられた日の翌日から

    また延滞税の計算期間が始まる

     

    ので注意が必要です。

     

     

    さてまた文章だけでは分かりにくいので、具体的に日付を入れて見て行きましょう。

     

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日

    ➡期限後申告が平成30年5月31日だった場合、

    ➡平成30年4月1日から平成30年5月31日までの期間に加えて

    ➡平成30年6月1日から平成31年5月31日までの1年間は(追加で納める相続税に対し)延滞税がかかりますが、

    ➡平成31年5月31日からかなりの期間が過ぎても、修正申告書を提出した日又は更正通知書が発せられた日までは延滞税の計算期間から除外されます

     

    そして、

     

    ➡修正申告を提出した日に納税しなかった場合や、

    更正の通知が発せられた日の翌日から

    また延滞税の計算期間が始まります。

    ※修正申告書を提出する場合は、提出日が『納期限』です。
     この『納期限』を過ぎて納付をした場合、法定納期限から納付した日まで延滞税がかかります。

    ※更正の場合は、通知書が発せられた日の翌日から1か月が納期限ですが、更正の通知書が発せられた翌日から納付した日まで延滞税が掛かります。

     

    さてでは、併せて当初の申告が期限後の申告』だった場合の延滞税の税率についても見て行きましょう。

     

    『期限内の申告』の場合と同じように、延滞税の税率は

     

    ・自主的な修正申告

    ・更正の処分を受けたかによって、適用される税率の期間が異なります。

     

    【自主的な修正申告の場合の延滞税率】

    1⃣法定納期限(相続開始から10か月)の翌日から期限後申告の提出日まで2.6%

    2⃣期限後申告の提出日の翌日から1年間は2.6%

    3⃣修正申告提出日の翌日から2か月以内は2.6%

    4⃣それ以降は8.9%

     

    【更正の処分を受けた場合の延滞税率】

    1⃣法定納期限(相続開始から10か月)の翌日から期限後申告の提出日まで2.6%

    2⃣期限後申告の提出日の翌日から1年以内は2.6%

    3⃣更正の通知が発せられた日の翌日から3か月以内は2.6%

    4⃣それ以降は8.9%

     

    ※延滞税は年によって異なり、今回記載しているのは全て平成30年1月1日~平成31年12月31日まで期間の税率です

     

    『期限内申告』の場合と同様に、税率が期間によって異なるため、法定納期限(相続開始から10か月)修正申告の提出日納付をした日のそれぞれのタイミングによって期間を分けて計算をする必要があります。

     

    このように、当初の申告が期限後の申告』の場合は当初の申告が遅ければ遅いほど計算期間が長くなるので注意が必要です。

     

    期限後申告をしていた場合の延滞税の計算はこちらで説明しています。

     

    さて、延滞税を払う身とすればこの『控除期間』は大変助かりますよね。

    では、どうしてこのような控除期間があるのでしょうか?

     

     

    なぜ控除期間が存在するのか?

    それは、もしこの『控除期間』が無かった場合、税務調査が行われた時期によって、納税者に課される延滞税が不平等になるからです。

     

    例えば、期限内申告済ませていたAさんとBさんの二人がいたとしましょう、

     

    Aさんは2年後に、Bさんは3年後に税務調査がありました。

    ➡調査の結果、追加で納めなければいけない相続税はAさんもBさんも100万円でした。

     

    『控除期間』が無かった場合、二人のそれぞれの延滞税は以下の様になります。

     

    【Aさんの延滞税:法定納期限から2年後の税務調査で更正があった】

    1⃣100万円×2.6%×61日(2か月)÷365=4,345円(1円未満切り捨て)

    2⃣100万円×8.9%×669日(1年10か月)÷365=16万3,126円(1円未満切り捨て)

    1⃣+2⃣=16万7,400円(100円未満切り捨て)

     

    【Bさんの延滞税:法定納期限から3年後の税務調査で更正があった】

    1⃣100万円×2.6%×61日(2か月)÷365=4,345円(1円未満切り捨て)

    2⃣100万円×8.9%×1,034日(2年10か月)÷365=25万2,126円(1円未満切り捨て)

    1⃣+2⃣=25万6,400円(100円未満切り捨て)

     

    このように、

    ➡『控除期間』がなければ、

    ➡追加の相続税額が同じ100万円でも

    2年後に税務調査が行われたAさんと、

    3年後に税務調査が行われたBさんでは

    延滞税に8万9,000円もの差ができてしまいました。

     

    これではあまりに不平等で、納税額が多ければ納税者の負担も大きいですよね。

    それに、申告書の単純な記入ミスや見解の違いなどに対しても多額の延滞税が課せられることになってしまいます。

    そこで、国税通則法61条では特例として『延滞税の控除期間』が設けられているのです。

     

    ただし!

    最初にも書きましたが、

    無申告の場合や、不正行為による脱税をし、重加算税を課された場合にはこの特例は適用されません!

     

    きちんと当初の申告を済ませ

    財産を隠ぺいしたり偽っていない人に

    『延滞税の控除期間』が適用されるのです。

     

    では、ここまでの延滞税の基礎知識を踏まえたうえで、次はいよいよ延滞税の計算例を解説していきます!

     

    延滞税の具体的な計算例

    延滞税の計算の基本は上の図の通りですが、相続において無申告・誤申告が発覚すると下記のペナルティが課されます。

     

    相続税の申告をしなかった場合無申告加算税』

    相続税を少なく申告していた場合『過少申告加算税』

    相続財産を意図的に隠したり偽った場合『重加算税』

     

    課されたペナルティによって延滞税の計算方法が少し異なるので、それぞれ具体例を出して計算をしていきますね。

     

    ペナルティについてはこちらの記事で詳しく解説をしています。

    (最大で40%課税)相続税の無申告・誤申告が発覚した際に課されるペナルティを解説します!

    2019.03.22

     

     

    無申告加算税が課せられた時の延滞税の計算

    相続開始から相続税の申告と納税までは10か月しかなく、忙しさで申告を忘れてしまったり「相続税は掛からない」と思い申告をしていなかった場合には無申告加算税が課されます。

    この場合には『控除期間』は設けられず、

     

    延滞税

    ➡本来税金を納めるべき日から税金を納めた日までにかかります。

     

    具体的に日付を入れて計算してみましょう。

     

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日で、
    ➡納めるべき相続税が900万円
    ➡期限後申告をしたのが平成30年5月31日で
    ➡納付が平成30年9月1日

    だった場合、

    1⃣(法定納期限から期限後申告後2か月)
     900万円×2.6%×122日(平成30年4月1日~平成30年7月31日)÷365日
      =7万8,123円

    2⃣(期限後申告後2か月後~納付まで)
     900万円×8.9%×32日(平成30年8月1日~平成30年9月1日)÷365日
      =7万224円

    1⃣+2⃣
     =14万8,437円

     

    この場合の延滞税は14万8,400円(100円未満切り捨て)。

    控除期間がないので、法定納期限から期限後申告までの間が長ければ長いほど課される延滞税が多くなるのです。

    また、期限後申告後2か月を超えると延滞税率が跳ね上がるので、相続税の申告を忘れていた場合は早めに申告をして納税を済ませましょう。

     

    過少申告加算税が課せられた時の延滞税の計算

    相続税の申告と納税を済ませたのに、

     

    ➡計算間違いや追加の財産を発見して修正申告を提出した場合

    ➡税務調査で指摘を受けて、追加で相続税を納める必要がある場合

     

    過少申告加算税がかかります。

     

    この場合、延滞税の計算から除外できる『控除期間』があるので、それを踏まえて計算をしていきましょう。

     

    『過少申告加算税が課せられた時』の延滞税の計算では、

    当初の申告(修正や更生前の、一番最初の相続税の申告)が

    期限内の申告であったか

    期限後の申告であったか

    と、

    ・自主的に修正申告を提出した場合

    ・税務調査により指摘を受けた場合によって

    異なりますので、それぞれのパターンの計算例を記載しています。

     

    当初の申告が『期限内申告』だった場合の延滞税の計算

    ではまず当初の申告が『期限内申告』『修正申告』を提出した場合の計算例を見て行きましょう。

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日で、
    ➡追加納税額が900万円
    ➡修正申告提出日の平成31年9月1日に納税できず、
    ➡納付日が平成31年12月1日
     

    の場合、

    1⃣(法定納期限後1年間)
     900万×2.6%×365日(平成30年4月1日~平成31年3月31日)÷365日
      =23万4,000円

    控除期間:平成31年4月1日~平成31年9月1日(修正申告提出日)

    2⃣(修正申告提出の翌日から2か月)
     900万×2.6%×61日(平成31年9月2日~平成31年11月1日)÷365日
      =3万9,106円

    3⃣(修正申告提出の翌日から2か月~納付までの期間)
     900万×8.9%×30日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
      =6万5,835円

     

    1⃣+2⃣+3⃣
     =33万8,941円

     

    この場合の延滞税は33万8,900円(100円未満切り捨て)。

    修正申告を提出する場合は提出日が『納期限』となるので、修正申告をした日に納税を済ませておけば、延滞税は23万4,000円で収まっていました。

    納税が遅れれば延滞税も増えますので、修正申告の提出時に同時に納税もできるようあらかじめ準備をしておかれた方が良いでしょう。

     

     

    次は当初の申告が『期限内申告』『税務署からの指摘』を受けた場合の計算例を見て行きましょう。

     

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日で、
    ➡追加納税額が900万円
    ➡更正の通知が平成31年8月1日に発送され
    ➡納期限の平成31年9月1日に納税できず、
    ➡納付日が平成31年12月1日

    の場合、

    1⃣(法定納期限後1年間)
     900万×2.6%×365日(平成30年4月1日~平成31年3月31日)÷365日
      =23万4,000円

    控除期間:平成31年4月1日~平成31年8月1日(更正の通知が発せられた日)

    2⃣(更正の通知発送の翌日から3か月)
     900万×2.6%×92日(平成31年8月2日~平成31年11月1日)÷365日
      =5万8,980万円

    3⃣(更正の通知発送の翌日から3か月~納付までの期間)
     900万×8.9%×30日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
      =6万5,835円

     

    1⃣+2⃣+3⃣
     =35万8,815

     

    この場合の延滞税は35万8,800円(100円未満切り捨て)。

    修正申告の場合は修正申告を提出した日が納期限でしたが、税務署からの指摘の場合更正の通知が発されてから1か月後が『納期限』となり、延滞税は更正の通知が発送された翌日から課かります

     

     

    当初の申告が『期限後申告』だった場合の延滞税の計算

    次は当初の申告が『期限後申告』『修正申告』を提出した場合の計算例です。

     

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日で、
    ➡期限後申告をしたのが平成30年5月31日
    ➡追加納税額が900万円
    ➡修正申告提出日の平成31年9月1日に納税できず、
    ➡納付日が平成31年12月1日

    の場合

    1⃣(法定納期限後~期限後申告~1年間)
     900万×2.6%×426日(平成30年4月1日~平成31年5月31日)÷365日
      =27万3,106円

    控除期間:平成31年6月1日~平成31年9月1日(修正申告提出日)

    2⃣(修正申告提出の翌日から2か月)
     900万×2.6%×61日(平成31年9月2日~平成31年11月1日)÷365日
      =3万9,106円

    3⃣(修正申告提出の翌日から2か月~納付までの期間)
     900万×8.9%×30日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
      =6万5,835円

    1⃣+2⃣+3⃣
     =37万8,047円

     

    この場合、延滞税は37万8,000円(100円未満切り捨て)。

     

    法定納期限

    ➡追加納税額、

    ➡修正申告の提出日

    ➡納付日が同じでも

     

    『期限内申告』をしていた場合は33万8,900円でしたので、

    『期限後申告』の場合は3万9,100円も多く延滞税を払うことになりました。

     

    当然、法定納期限から期限後申告までの時間が空けば空くほど延滞税の計算期間が長くなり、後に修正申告が必要になったときに延滞税を多く払うことになります。

    このようにならないためにも、まずは当初の申告を法定申告期限(相続開始から10か月)までに済ませることが大切です。

     

    重加算税が課せられた時の延滞税の計算

    相続財産を意図的に隠したり、偽った場合には重加算税が課されます。

    重加算税が課された場合には当初申告をしていても『控除期間』は設けられず、

     

    延滞税は

    ➡本来税金を納めるべき日から税金を納めた日までにかかります。

     

    控除期間がないので、

    ➡法定納期限(相続開始から10か月)が平成30年3月31日で、
    ➡期限後申告をしたのが平成30年5月31日
    ➡追加納税額が900万円
    ➡修正申告提出日の平成31年9月1日に納税できず、
    ➡納付日が平成31年12月1日

    の場合、

    1⃣(法定納期限から修正申告の提出日まで)
     900万×2.6%×580日(平成30年4月1日~平成31年11月1日)÷365日
      =37万1,875円

    2⃣(修正申告提出の翌日から2か月~納付までの期間)
     900万×8.9%×123日(平成31年11月2日~平成31年12月1日)÷365日
      =26万9,926円

     

    1⃣+2⃣
     =64万1,761

     

    この場合の延滞税は64万1,700円になります。

     

    法定納期限

    ➡追加納税額、

    ➡修正申告の提出日

    ➡納付日が同じでも

     

    課されたのが『過少申告加算税』の場合は33万8,900円でしたので、

    『重加算税』が課された場合は30万2,800円も多く延滞税を払わなければいけません。

    相続財産を意図的に隠したり、偽った場合には、追加で納めなければいけない相続税に対して最高で50%もの重加算税が掛かります。

    それに加えてこの計算例のように延滞税も高くなるのです。

     

     

    大切なのは、法定納期限(相続開始から10か月)までに相続税の申告と納税を済ませておくことです。

    相続税が払えないからと言って申告と納税をせずにいれば、いざ申告をして納税するときに延滞税はどんどん増えていってしまいます。

    相続税が払えない場合の対処法については以下の記事でまとめていますので、参考にしてみて下さい。

    相続税が高くて払えない場合はどうするの? 相続税の延納・物納方法やその他の手段を解説!

    2019.03.06

     

     

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