バブル崩壊までは税務調査の選定に「見込み時価図(表)」が使われていました

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秋山 清成

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    土地や建物などの不動産を売却した場合に利益が出ると(売値から買値と売却に要した費用を差し引いた結果、残額がある場合)「譲渡所得税」が掛かります。

    そのため、税務署には数多くの『譲渡所得の申告書』が提出され、その際には「譲渡所得の内訳書」も同時に提出されます。

     

    「譲渡所得の内訳書」の中には、

    ・不動産を売った人、買った人

    ・不動産の所在地

    ・宅地や田などの種類

    ・何平方メートルを売ったかの面積

    ・売った理由

    ・売った価額などを記入するようになっています。

     

    このように、税務署にはたくさんの『譲渡所得の申告書』「譲渡所得の内訳書」が提出されますので、

    〝この地域はどれくらいの値段で不動産が取引されているのか〟

    という地価情報として十分な情報が必然的に入って来るのです。

     

    バブル崩壊までは税務調査の選定に「見込み時価図(表)」が使われていた

    税務署では、これらの情報を集約して各地域ごとの1平方メートルの売買単価を表示した「見込み時価図(表)」という物を以前は作成していました。

     

     

    しかしバブルが崩壊して以降は

    譲渡所得税が課税されるのは「先祖代々の不動産を売却した時」くらいしか税金が掛かるものはなくなりましたので、

    譲渡所得の調査もあまりしなくなり「見込み時価図(表)」もだんだんと衰えて行きました。

     

    「見込み時価図」の使い方は、

    ➡申告された譲渡所得の内訳書全ての1平方メートル当たりの売買単価を計算し

    ➡それを見込み時価図(表)と比較するというものです。

     

    ①売却した不動産の1平方メートル当たりの売買単価が、税務署側が作成した見込み時価より上であれば調査事案とはなりません。

     

     

    ②しかし、申告書の売買価格が税務署側が作成した見込み時価より下であった場合、

    売却した理由が

    ☑「相続税を納めるため」とか

    ☑「借金返済のため」ならば、

    相手に足元を見られて安く買い叩かれたというのは分かりますが、

     

    特に理由がないのに見込み時価よりも安いという事案であれば、

     

    『この人は譲渡価額を誤魔化しているのではないか?』

    として調査事案に選定します。

     

    この時の申告審理の調査事案としての選定理由は「見込み時価との開差大」です。

     

    まとめ

    このように、税務署は税金を誤魔化している人を暴いて正しく申告させる行政機関ですから、

    ありとあらゆる知恵や情報を使って調査を行っています。

     

    「見込み時価との開差大」の事案の調査の場合には、

    売った人の調査はもちろんのこと、

    買った人への反面調査も実施して、買った人の購入資金の出処や決済の状況も調べますし(どこからお金を工面してどのように決済をしたか、支払いの方法はキャッシュか振り込みかなど)、

    ・いよいよ怪しければ仲介業者なども調査対象としますので、

     

    調査が終わるまでは納税者の方はハラハラドキドキものです。

    もちろんのこと、売却金額の誤魔化しなどの不正がなければどのように調べられようとも悠然と構えていたらいいのです。

     

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