10年に渡る相続対策が無駄に!?相談者の方が行っていた全く無駄な節税策とは!

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秋山 清成

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    先日事務所にAさんという方から問い合わせがあり、

    相続税の節税をしていますが、このような内容で大丈夫でしょうか・・・?

    という相談を受けました。

    相談者が行っていた(節税?)対策

    相談者の方の節税対策については、ご自身の事業の顧問税理士の方から発案されたみたいなのですが、

    内容としましては、

    十年前から

    ・長男、長男の嫁、長男の子供(孫)二人、長女及び長女の夫、の合計6名

    ・毎年120万円の贈与をして税務署に贈与税の申告をするというものです。

     

    そしてその際には、

    ・1万円(120万円-110円=10万円×10パーセント=1万円)づつを納めているとのことでした。
    (※1年間の間に行われた金銭の贈与は、1人に付き110万円の控除があります。)
     

    私はそのAさんのお話を聞き、

     

    「贈与税の申告までされて完璧じゃないですか!」

    「ちなみに銀行の口座開設の印鑑とか銀行カードなど贈与をしている人が持っていた場合、

    贈与したのではなく贈与したつもりとして〝名義預金〟として贈与者の物となりますが、

    そこはどうですか?問題はありませんか?」

     

    と質問すると、なんとAさんから驚愕の返事が返って来たのです。

     

    間違った節税対策の顛末

    「実は・・・・お金は動かしていないんです・・・」

     

    ええっ!! なぜですか?」

     

    贈与税の申告をしておけば大丈夫と顧問税理士に言われて・・・」

    「私もそれで大丈夫と思っていましたが、たまたま先生の本を読みましたがどうも危ないらしいと気づいたんですが・・・。」

     

    なんということか。

    十年もの年月をかけて相続税の節税策を採って来たのに、

    ・毎年申告してきた贈与税の無駄(6万円(贈与税額1万×6人)×10年=60万円)

    ・十年という時間の無駄

    ・なんといっても本来なら7,200万円が子供達や孫に移っていたであろうAさんの財産が、そのままの状態だったことから、

    ・全く相続税の節税になっていなかったのです。

     

    「Aさん・・・お気の毒ですが、贈与税の申告を税務署に提出して贈与税を納めたらそれで大丈夫ということは一切ないんです。」
     

    基本的に贈与においては、

    ・お金が動いていることが第一条件で、

    ・その次に銀行の届出印鑑や銀行カードは贈与を受けた人が持っていて

    ・その人が自由に管理運用が可能であったかどうかを判断します

     

    「その為お金が動いていないのでしたら、全くお話にならないのです。」

    十年間無駄であったと諦めて貰うしかないのです・・・。」

    と、このように説明しました。

     

    今回のケース、税務署に贈与税の申告をして納税までしているのだから完璧だろうと、一般の方だったらそう思っても仕方がないかもしれません。

    ですが税理士が付いていてなんと無駄で残酷なことをさせたのだろうと本当に憤りを感じた出来事でした。

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