相続時精算課税制度のメリットと注意点

ABOUTこの記事をかいた人

秋山 清成

相続のご相談なら、秋山税理士事務所へ。税務署で40年以上相続を取り扱ってきた税理士が、相続対策や節税方法、相続税申告、贈与税についてのご相談など親切丁寧にサポートいたします。SRS(相続リモートサービス)にて全国のお客様に対応しております。どうぞお気軽にご相談ください。

    相続時精算課税制度の要件

    相続時精算課税制度は、簡単に説明しますと、
    2,500万円の控除があり、2,500万円を超える贈与を受けられた場合は、超える金額に一律20パーセント
    贈与税を納める必要があります。

    通常の贈与と違うのは、通常の贈与は贈与額が多いほど高い税率(累進税率)になりますが、相続時精算課税制度を適用した贈与は、2,500万円を超える贈与は、超える金額に一律20パーセントの税率で贈与税額を計算するということになります。
     

    贈与者は直系尊属(祖父母・父母など)で、受贈者は直系卑属(子・孫など)で、
    贈与の年の1月1日において、直系尊属の年齢は60歳以上
    直系卑属の年齢は20歳以上と決められています。
     

    贈与の年の1月1日においてとなっていますから、贈与の年の前年にそれぞれ60歳以上、
    20歳以上になっていなければいけません。
     

    例えば、父から2,500万円の贈与を受け、母からも2,500万円の贈与を受けても、それぞれに2,500万円の控除が受けることが出来ます。
     

    注意点

    2,500万円の控除がありますが、2,500万円以内の贈与を受けられた場合であっても、
    受贈者の住所地の税務署に贈与を受けられた翌年の2月1日から3月15日の間に
    相続時精算課税制度の適用を受ける旨の申請書と贈与税の申告書を提出しなければいけません。

    この相続時精算課税制度には注意すべき点があります。
     

    一点目は、この制度を一度適用すると通常の贈与(暦年課税)に戻ることが出来ない事です。

    二点目は、具体的に説明します。

     

    この制度は、言葉どおり相続時に精算して相続税を課税しますという制度ですから、
    贈与者に相続が発生した場合には、死亡した贈与者の財産に相続時精算課税制度を適用して贈与した金額を加算して相続税の計算をすることになります。

    つまりは、祖父母や父母の財産を生前に相続を受けたようなものです。

    注意点といいますのは、相続時精算課税制度で贈与を受けた財産の金額を、本来の相続の時に加えるのですから、贈与を受けた財産が現金や預金であれば問題は無いのですが、例えば不動産や株式だったらどうでしょう。

    不動産や株式は価格が常に変動します。不動産でも建物は老朽化しますから完全に価値は下がります。

    仮に、相続時精算課税制度で2,000万円の建物の贈与を受けたとしたら、贈与をした人に相続が発生(10年後かも知れませんし、20年後かも知れません)した時点のこの建物の価値はかなり下がっていることでしょう。500万円くらいになっているかも知れませんし、地震なんかの影響で無くなっているかも知れません。

    しかし、いくら価値が落ちていたとしても贈与した人に相続が発生した時に相続財産に加算するのは、贈与を受けた時の価格の2,000万円なのです。

    ですから、明らかに価値が落ちるものを相続時精算課税制度で贈与を受けるのは避けるべきです。

    分かり易いように建物で説明しましたが、土地や有価証券なども危険です。結果において正解だったということもあるでしょう。

    と言いますのは、相続時精算課税制度で贈与を受けた財産が将来値上がりした時です。2,000万円で贈与を受けた財産が、贈与した人に相続が発生した時に3,000万円になっていたとしても加算する金額は2,000万円だからです。

     

    まとめ

    結論は、相続時精算課税制度で敢えて不動産や有価証券の贈与を受けるのであれば、少なくとも将来値上がりが期待出来るものに限るということになります。

    不動産であれば、駅前などの便利の良い所ということでしょうか。

    このように、特例があるからと言って、何でも使えば良いというものではありません。

    十分な検討が必要です。

     

    相続に関する全記事はこちら
    贈与に関する全記事はこちら
    認知症対策に関する全記事はこちら
    相続についての耳より情報はこちら

    パソコン用の画像 スマートフォン用の画像

     

     

    ※スマーフォンからの場合、アイコンをタップすると電話が掛かります。