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〝税務署は竈の灰まで持って行く〟は本当なのか!【国税OBが解説します】

 
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秋山 清成
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今日は、

〝税務署は調査の際に竈の灰まで持って行く血も涙もない人達なのか?〟

という話しを元・国税調査官の視点からお話したいと思います。

 

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税務署は政務調査で何から何まで根こそぎ持って行ってしまうの?

そもそもですね、今の若い方は、竈の灰まで持って行く、と言われても、

あまりピンと来ない方もいるかと思うんですけど、

要は税務署は、相続税の調査の際に、家財道具の何から何まで根こそぎ持って行ってしまうと、

そういうことを表現した言葉なんですね。

 

相続税というのは、資産家の方々にとって、それくらい、厳しい税であるという例えだと思います。

で、ですね、まずはじめに結論を申し上げますと、

 

安心して下さい!税務署は竈の灰まで持って行く、ということはございません。

 

税務署はどんなモノを相続税の課税対象とするのか?

 

では実際に、税務署はどんなモノを相続税の課税対象とするのか、ということをお話します。

相続税の課税対象となる財産は、一般的に、

・土地・建物等の不動産、

・現金や銀行、郵便局に預けている預貯金、

・株式や国債・社債などの有価証券

・被相続人が事業を営んでいた人であったら事業用資産、

・家具や電化製品などの家庭用財産、

・その他の財産として、趣味などで収集した絵画や骨董品、

・みなし相続財産として生命保険金や死亡退職金

・電話加入権や建物更生共済

上記などが課税対象となりますが、ただしですね、

中には「そんな物まで課税対象になるの!?」と、

皆さんにあまり財産として認識されていない物も、あるんです。

 

皆さんが考えてもいなかった様な物が、相続税の課税対象に!?

 

例えばですね、

皆さんご存じの方もいらっしゃると思いますが、借地権などがあります。

借地権は、都会に行く程その権利は強くてですね、地主よりも、借地権者の権利の方が高い、という場合がありますので、

この借地権という権利も、亡くなった方の財産なんです。

 

またその他の権利物として、

・著作権や漁業権、

・営業権なども、

バッチリと相続税の課税対象になります。

 

更にですね、「生命保険に関する権利」、という物もあるんですが、

これは亡くなった方が、自分自身を契約者、相続人Aを被保険者、

相続人Bまたは亡くなった方が受取人、としまして、生命保険金を掛けていた、というケースで、

相続発生までに亡くなった方が、生命保険会社に支払っていた金額をモトとして、相続開始日現在で解約したらいくらか?という金額が、相続税の課税対象となるものです。

 

このようにですね、目には見えない物も、相続が起こった際の相続財産となります。

ですので申告した後で、税務署に、

こういったモノを申告漏れと指摘されるケースがあるので、注意が必要です。

 

税務署は財産から引ける債務も全額を引かしてはくれない!?

 

次に、相続財産から差し引くことが出来るものとして、

・亡くなった方の支払いが確定している債務、

・及び葬式費用は、

財産から差し引くことができます。

 

なおですね、

特殊なケースなんですが〝債務の全額を相続財産から差し引くことができない〟というケースもあるんです。

 

例えば、亡くなった方が一億円を、無利息で預かっているような場合ですが、

その預り金の返済期日が、相続開始日から十年後だったとしますと、相続人は十年後に、一億円を返還する事になります。

この一億円をですね、相続発生と同時に返還しなければならない場合は、債務はもちろん一億円なのですが、返還期日は十年後ですよね。

 

つまり、この一億円は十年間、相続人が運用することが出来るんです。

ですので結論としましては、十年間の運用益相当分は、債務として差し引くことができない、ということになるんです。

 

ちょっとここは難しいんですが、下の画像を見て頂きながら、説明をします。

 

たとえば仮に、年3%の複利現価ですと、その割合は10年で0,744です。

なので預り金1億円×0,744は、7,440万円です。

ですので1億円全額は債務ではなく、債務として引けるのは、あくまでもこの7,440万円なんです。(運用収益が2,560万円)

 

これは調査の段階で判明してですね、相続人の方に指摘しても、

なかなか・・・、理解を得られない部分なんですが、

今の一億円と、十年後の一億円は、価値が違うという理論となりますんで、そこに、注意が必要なんですね。

 

ここはちょっと・・・、難しかったと思いますが、

結論としましては、

タイトルで挙げた様に、税務署は竈の灰までも持って行く・・・、ということはありませんが、

皆さんが考えてもいなかった様な物が、相続税の課税対象になったり、

財産から引ける債務につきましても、運用益なんかの考え方を持ち出してですね、全額を引かしてはくれないんです。

 

私も納税者側の立場に立って改めて実感しましたが、やはり税務署は恐ろしいですね。

 

 

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