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【遺留分侵害額請求】遺言により他の相続人が著しく多くの財産を相続した場合、あなたの相続分はどう守る!?

 
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秋山 清成
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親が亡くなった後、親が遺した遺言書を相続人みんなで確認した際に、

親が長男だけに財産を相続させるといった偏った内容の遺言書を作成していたら、

あなたならどうしますか?

そのまま泣き寝入りするしかないんでしょうか?

そんな時に使える制度が〝遺留分の侵害額請求〟です!

 

偏った遺言内容には遺留分侵害額請求を使えば、法定相続分まるまるは取り戻すことはできないんですが、

法定相続分の半分は取り戻せることが可能なんです。

ではちょっと詳しく話していきましょう。

 

 

法定相続分の半分を取り戻せる遺留分の侵害額請求とは

 

民法に、遺留分侵害額請求(旧遺留分減殺請求)というものがあります。

(遺留分侵害額の請求)

第千四十六条遺留分権利者及びその承継人は、

受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)

又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。

これを簡単に言いますと、
・遺言で、
・財産を貰えなかった人などが、
・財産を相続した人に対して、
・一定の範囲で財産を請求できる

というものなんですね。

 

例えば子供が複数人いるのに、父親が、

「全財産を長男に相続させる」

という内容の公正証書遺言を残して亡くなったとしましょう。

このような全財産を長男に相続させるとか、或いは全財産を妻に相続させるといった偏った内容の遺言書は、税務職員時代に何度も見てきました。

 

公正証書遺言は、頭がしっかりしている内に作成しますから、

認知症になってから作成したものではありませんので、それはそれなりに考えがあって作成されたものだとは思います。

ですがこのような偏った内容の遺言を作成すると、財産をもらえない相続人は、

「はい、そうですか」とすんなり納得出来るものではありません。

 

中には、自分の老後の面倒を真剣に見てくれたから、財産を他の相続人よりも多く渡すということもあると思います。

歳をとって来ると気力も体力も弱くなっちゃいますよね。

ましてや、病気なんかで寝たきりになれば、人の手を借りなければ生活も出来ません。

そんな時に親身になって面倒を見てくれた人には心から感謝をしますよね。

 

お年寄りが感謝の気持ちを形で表わすとしたら、財産を上げるというのが一番の方法と言いますか、

それしかないと思われるんでしょうね・・・。

歳を取ると考え方も偏って来ますので、遺言書の内容も偏ったモノになるんではないでしょうか。

 

あまりにも偏った内容の遺言書は相続争いのもと

 

しかし、財産の内容にもよりますが、あまりに偏った内容の遺言書を遺すと相続争いは避けられません。

こうなると、遺言書を遺した本人が相続争いを引き起こすようなものなのです。

 

財産の内容にもよると書きましたが、例えば自分の財産は、今住んでいる家とその敷地と少々の預貯金というものだったとしたら、

「全財産を妻に相続させる。」

という内容の遺言書は常識的なものですよね。

この遺言書によって相続争いが発生することは希でしょうが、

 

もしも数億円の財産があるのに、

「全ての財産を長男に相続させる」

という遺言書を遺したら、相続争いの引き金みたいなものです。

こういった内容の遺言書がある案件で、財産を貰えなかった次男さんは余程変な人だろうなと思って会ってみると、

これが全く普通の常識人だったりするんです。

 

だったら何故、次男さんは財産を貰えなかったんだろう?という疑問が起きて来ますが、

亡くなった方にはそれなりの考えがあったのだろうとしか計り知れません。

 

では、このまま次男さんは財産を一円も貰えないままなんでしょうか?

 

遺留分侵害額請求で自分の権利を守る

 

そこで、出てくるのが表題にもしました【遺留分侵害額請求】なんです。
財産をもらえなかった相続人は、少しでも財産を貰うために当然遺留分侵害額請求をします。

この遺留分侵害額請求というのは、財産をもらった人に対して行うものなんですよね。
今回のケースでいうと、次男さんが長男さんに対して行うものなんです。

 

遺留分をどれくらい請求できるかというのは亡くなった人との関係によって民法で決まっていて、

遺留分割合

父母は法定相続分の三分の一です。

妻や子供は法定相続分の二分の一です。

兄弟姉妹には遺留分はありません。

 

例えば親も子供もいない場合の相続人は、妻と兄弟姉妹になるんですが、

兄弟仲が悪い場合で兄弟に自分のは財産を渡したくない時は、

「妻に全財産を相続させる」

という遺言書を遺しておけば兄弟姉妹には遺留分はありませんから、財産が兄弟に渡る事はありません。

 

話しは逸れましたが、今回のように

・相続人が妻と子供、

・長男と次男の場合は、、

次男の遺留分は8分の1(法定相続分が4分の1なので、その2分の1)になります。

 

遺留分侵害額請求が行われてるような案件は、相続争いの最たるものと言っても過言ではなく、

それはもう泥沼のような状態になってしまってるんですよね。

 

このような場合、相続税の申告はどの様にしたら良いのでしょうか?

長男の立場と次男の立場による申告や申請の手順を見て行きましょう。

 

遺留分侵害額請求の利用方法と手順

 

・長男は遺言書に従って相続開始日から起算して十ケ月以内に、

・亡くなった方の住所地の税務署に相続税の申告書を提出します。

 

普通はですね、このように相続開始日から十ケ月以内に相続税の申告書の提出をしないと、

相続人には無申告加算税が課されます(相続税額の15%)。

ですが今回の事案の場合、

次男さんは貰える財産がない訳ですから、相続税の申告の必要はありません。

 

しかし、遺留分侵害額請求によって次男さんが長男から財産を貰えるようになった時には、

取り扱い

・貰える財産の額が確定した日から四ケ月以内に

・亡くなった方の住所地の税務署に

・相続税の申告書の提出と

・相続税を納税をすることが出来ます。

 

ただし、長男が次男さんに支払った金額に対して、税務署に税金を返してという更正の請求をしなければ、

次男さんは相続税の申告をする必要はありません。
(※長男から財産を貰った時から四ケ月以内に相続税の申告書を提出すれば、無申告加算税は賦課されません。)

 

いずれにしましても、遺言書を作成される方はできるだけ相続争いが起きないように配慮して遺言書を作成されますようにお願いします。

 

また、子供などの相続人の方は、親御さんに偏った遺言書を作成されることのないように、

日頃から意思疎通をまめに行って、病気などになった折には、

看病を他の兄弟姉妹に任せっきりにしないよう務めることが肝要かと思います。

 

ちなみに以前の記事で、「相続争いの起きにくい遺言書の作り方」というものを投稿しておりますので、是非そちらの方もチェックして頂ければと思います。
(【注意】遺言書があるから相続争いが起きる!?正しい遺言の残し方を解説)

 

 

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秋山 清成
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