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相続争いが起きやすい財産の金額とは!?実は少額の財産の方が争いが起きます!

 
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秋山 清成
相続のご相談なら、秋山税理士事務所へ。国税局・税務署で40年以上相続を取り扱ってきた税理士が、相続対策や節税方法、相続税申告、贈与税についてのご相談など親切丁寧にサポートいたします。SRS(相続リモートサービス)にて全国のお客様に対応しております。どうぞお気軽にご相談ください。

相続って、〝将来の相続人が支払う相続税をいかに減らすか!〟
こればかりに注目されがちなんですが、

実は!

この相続税の節税対策より、もっと大事なことがあるんです。

それは何かというと・・・、家族間で行う「相続対策」です。

 

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財産の多い少ないは相続争いの発生自体に関係ない!

 

最近は相続税対策について、よくメディアで取り上げられてますから、

皆さんご自身で、ある程度計算をされて、

「良かった!ウチは相続税は掛からなかった!」と、安心されている方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、ここで思考を止めていてはいけません!何故なら、

たとえ相続税が掛からなかったとしても、相続については家族の間で真剣に考えておかなければ、後々大変なことになってしまうからです。

いくつか皆さんに質問をしてみますね。

もしもあなたが相続人になったとき。あるいは亡くなったとき・・・

・「誰」が「何」を相続するかを決めてますか?

・周りにお金に困っている相続人はいないですか?

・あるいは欲の強い人が相続人の中にいませんか?

・自分が亡くなった後、配偶者は自宅に住み続ける事は出来ますか?

この様なですね、相続〝そのもの〟について考えて、事前にシッカリと対策を取っていかないと、

いざ身内が亡くなった時に〝本当に〟困るんです。

今回は、「相続税は掛からないから」と、

相続対策を行っていなかったことで、〝大変な〟苦労をされたご家族の実例と、

相続対策がいかに重要か!というところをお話します。

 

母親の住む家を奪おうとする長女

 

さて、私の所に相談に来られた相談者は、半年程前に夫を亡くされたという奥さんでした。

亡くなられたご主人が遺された財産は、
・従来から奥さんがご主人と共に住んでいた土地と家
・及び預貯金が300万円程で、
・お2人は年金収入で生活されていました。

相続人は、
・配偶者である奥さんと
・遠方に住んでいる長男、
・近くに住んでいる長女の三人でした。

自宅である、土地と家の相続税の評価額は2,100万円ということだったので、預金と合わせると、相続財産は2400万円ですね。

基礎控除は4800万円(3,000万円-(3,000万円+600×3人))ですから、相続税は掛かりませんし、申告の必要もありません。

後は三人で、誰が土地・家を相続するかを決めて遺産分割協議書を作成して、相続登記をするだけです。

この場合、普通だったら奥さんが自宅を相続しますから、私の所に相談にこなくても相続が完了する、どこのご家庭でも発生し得る簡単な相続のパターンなんですけど・・・。

 

三人で話し合っていた時に、長女が法定相続分の財産が欲しいと言い出したそうなんです。

この家庭の場合、相続人は配偶者と子供二人ですから、法定相続分は
・配偶者が二分の一(1200万)、
・子供二人は残りの二分の一に均等の権利がありますから
・長男と長女がそれぞれ四分の一(600万)ずつですね。

 

つまり、長女は
「法定相続分である600万円を相続したい」と主張して譲らないらしいんです。

しかし、先ほど言ったように亡くなったご主人の財産は

・自宅である土地と家 2,100万円と
・預貯金300万円です。

預貯金300万円を長女に相続させても、あと300万円足りませんよね。

こういった財産状況の場合、預貯金を相続人で分ける事はあるでしょうけど、

相談者である奥さんは長年ご主人を支えてきて、今では年金で生活をしているんですから、

みなさんも同じように考えられたと思いますけど、

この場合、自宅に関しては奥さんが相続するのがあたりまえですよね。

まずは、相談者である奥さんが全てを相続して、将来相談者が亡くなった時に子供二人で遺産分割して相続したあとに、売るなりなんなりすれば良い話じゃないですか。

しかし、
・長女は「600万円を相続したい」と譲りませんし、
・相談者としては、付近に友達もいる、住み慣れた家を売却することなど考えられません。

 

相談の内容は、

「これを解決する何か良い方法はないでしょうか?」

というものだったんです。

私は相談者に、

・預金の300万円は長女に渡して、

後々ややこしい事になるかも知れませんが、残りの300万円相当部分については、

・自宅をあなたと長女の名義にされたらいかがですか。
・土地と家で2100万円ですから、
・300万円分を長女の持ち分にして、
・残りの1,800万円分をあなたの持ち分にすれば、

長女は
・預貯金300万円と
・自宅の300万円分の持ち分で
・法定相続分の四分の一つまり600万円を相続した事になりますよ。

 

と提案したんですけど、

相談者が言われるには、長女は「お金で欲しい」と主張しているらしんですね。

 長女にも何か、どうしてもお金が必要な事情があったのかも・・・しれませんが、遺産内容を知ってるのに何とも身勝手な言い分です。

 

最終的には何も財産を相続していない長男にも不幸が及ぶ

 

この家庭の場合、最終的には
・自宅は相談者が相続、
・長男は何も相続せず、
・長女は預貯金300万円を相続して、
・長女が主張する法定相続分の足りない部分、つまり300万円ですね。
・これは仕方ないから長男が長女に渡す

という事で決着したんですけど・・・

亡くなったご主人も相談者も、

「我が家は相続税が掛かるような財産は無いから、相続について心配することはないよね」って、

夫婦や家族で相続について考えたことは、一度もなかったそうなんです。

このご家庭の場合、結果的に、相談者は住み慣れた自宅に居れることになりましたが、
・長女の言い分に困り果て、
・長男は、何も相続していないのに300万円を長女に渡すことになり
長女以外のご家族は大変苦労することになってしまったんですね。

 

ワガママな相続人は勝手な要求を繰り返します

 

念のため説明しておくんですけど・・・長男が長女に300万円を渡すと、これは相続ではなく、長男から長女に贈与した事になりますから、
長女は贈与税19万円((300万ー110万)×10%)を払う必要があるんです。

しかしですね~、亡くなった父親の財産状況を知っておきながら、なんとも自分勝手な主張をする長女ですから、長男からお金を渡す際には

「贈与税は私(長女)が支払います」

というような内容の念書を取っておく方が賢明でしょう。

もし贈与税の支払や念書を拒否するようなら、

・贈与税の基礎控除110万円の範囲内で済むように
・3年間毎年100万円づつを貰う事

 

これを了承させた方がいいですね。

いずれにしましても、このように自分勝手な主張をして来る人には注意して下さい。
時が過ぎれば既に貰ったものは忘れて、再び相続が起きたときに、また自分勝手な主張をするのもこんな人ですから。

このような自己中な人物とは、例えそれが親兄弟(姉妹)であったとしても、あとあと証拠と出来る様に念書なんかを取ってですね、きっちり保管されておくことをお勧めします。

 

今回のケースに対する理想的な相続対策とは

 

さてでは、この相談者のケースでは、どう言った相続対策が必要だったか・・・と言うところなんですけど、

①まず、亡くなったご主人は、お元気で頭が良く働く内に御自身の財産をきちんと把握して、
・財産は自宅と預貯金しかないけれど・・・
・自分が亡くなったときに、自己中な長女が妻から家を奪う可能性がある。
と言った感じで

・「もし自分が死んだらどうなるか」という想定をして、
・相続についてよく考え、
・トラブルを回避するような対策を取っておく事

これが必要だったんです。

②今回の場合ですと、長女が妻から住む家を奪わないように、

・妻が自宅を相続するように遺言書を書く
・又は、生前に自宅を妻に贈与しておく

と言った対策が必要だったんです。

これは、相続税法第21条の6《贈与税の配偶者控除》というもので、

・婚姻期間が20年以上で、
・居住用不動産(土地及び建物)の贈与
・若しくは居住用不動産を購入するための資金の贈与であれば
・2,000万円の控除が認められていて、
・贈与税の基礎控除110万円を加えれば2,110万円まで、
・贈与税の申告さえすれば
・贈与税は掛からない

という特例です。

今回の場合ですと、この特例を使って自宅を妻に贈与すれば
・贈与税はかかりませんし((自宅2100万円-控除(2,000万円+110万円))
・自分が亡くなってしまった後に妻が住む場所を奪われることはありません。(登録免許税2%、不動産取得税3%がネック・・・)

 

ちょっと話が逸れるんですけど、この税法と言うのは、もう50年以上前の1966年(昭和41年)に創設されたものなんですけどね、

この税法がなぜ創設されたのか!

と言うのが、まさに現代の実態を表現していてビックリなんです!

【贈与税の配偶者控除】の創設の趣旨は、「最近における親子相互間の扶養義務の観念が薄らぐ傾向から、夫の死後における妻の生活保障の意図 ウンヌン・・・。」
となっていて、正に今回のこの相談者の実情に沿った内容なんですね。

今は2019年なので、既に半世紀も前に
「最近における親子相互間の扶養義務の観念が薄らぐ傾向」
と表現されてると言う事は、53年も経った今、

「介護はしないが財産は貰う」みたいなですね・・・
親を軽視する子供がさらに増えているのは、言うまでもありません。

こういったご時世ですから、自分が死んだ後の妻の事まで、よくよく考えておくことが、長年自分を支えてくれた妻への〝愛情〟と言うものではないでしょうか。
 

私は国税局・税務署勤務時代から税理士になった現在まで、数多くの相続事例にかかわって、いろんな家庭を見てきました。

その経験から言えるのは、相続争いが多い家庭と言うのは、
・相続税が掛かるような資産家より、
・相続税が掛からないような普通の家庭。
これが圧倒的に多いんです!

相続人同士の問題については「相続を円満に行うためのノウハウシリーズ」として、再生リストをまとめていますので、よければこちらも参考にして頂ければと思います。

長々と話をしてしまいましたが、皆さんの身内にもですね

・自分勝手で欲の強い人や
・親子・兄弟仲は良いけど、資金繰りに困っている人はいないでしょうか?

こういった人が身内にいる場合、相続争いに発展する可能性が大いにありますので、
お元気な今のうちに
・夫婦・家族で話し合う
・相続専門の税理士に相談するなど、対策をするようにして下さい!

 

 

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秋山 清成
相続のご相談なら、秋山税理士事務所へ。国税局・税務署で40年以上相続を取り扱ってきた税理士が、相続対策や節税方法、相続税申告、贈与税についてのご相談など親切丁寧にサポートいたします。SRS(相続リモートサービス)にて全国のお客様に対応しております。どうぞお気軽にご相談ください。