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【相続】実際に起こった住宅ローントラブル!団体信用生命保険の落とし穴

 
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秋山 清成
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生活に余裕がある時期・ない時期ってありますよね。

余裕がない時って、保険料の支払が苦しかったりすると思うんですけど、今回はそんな時期に、

 

〝団体信用生命保険を解約して、住んでいる自宅も何もかも相続放棄をしなくてはならなくなった〟

という、気の毒なご家庭のお話です。

 

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団体信用生命保険の概要

本題に入る前に、団体信用生命保険について少し説明をします。

 

自分の住宅を購入する際は、

銀行で住宅ローンを組んで、自宅の購入資金に充てるという方が大半ですよね。

夢のマイホームを手に入れても、そこから先、住宅ローンの返済は25年や35年などと、非常に長期間に及びます。

 

住宅ローンの契約者は、その家庭の稼ぎ頭がなることが多いので、その人に万一のことがあったら、住宅ローンの返済が出来なくなりますよね。

 

団体信用生命保険と言うのは、こういった

「契約者の死亡や、就労不可能な状態に陥って返済できない!」というリスク回避のためにあるんです。 

 

 この団体信用生命保険の保険料は、

・ローンの支払額の中に含まれていたり、

・個人で加入して自分で負担したりと、

色々あるんですが、返済期間中に契約者が亡くなったり、高度障害になられたりしたときに保険金が支払われ、住宅ローンと相殺されるモノです。、

 

その保険金で住宅ローンを返済(相殺)できるので、 遺された家族が引き続きそこで暮せる。

という非常に優れた、助け合いの精神に基づいた保険なんです。

 

団体信用生命保険の落とし穴①

しかし、生活に余裕があっても無くても、世の中ままならないものでして・・・ 

これは知り合いの方の話なんですけど、

①その方の叔父さんは、団体信用生命保険には加入していたんですが、たまたま生活に余裕が出来たので、毎月のローン返済額を減らそうとして、700万円を繰り上げ返済されたんです。 

 

しかし、不幸にもそのすぐ後に、その叔父さんは亡くなってしまわれたんですね。

 

団体信用生命保険の契約者が亡くなられた場合には、

残っていた住宅ローンの残額は保険金と相殺されて、「0円」になるんですから、「繰り上げ返済した700万円はムダだった」ということになります。

 

逆に言うとですね、この叔父さんは、繰り上げ返済しなければ亡くなられたことで住宅ローンは0円になり、預金700万円は家族に遺すことが出来たんです。

 

団体信用生命保険の落とし穴②

 

また、ここからが本題になるんですけど、私の事務所に相談に来られたお客さんは、生活に余裕のない方でした。

非常にお気の毒な方で、これまで個人で加入していた生命保険の支払いが苦しかったので、これを解約して解約返戻金を受け取られたんですね。

 

団体信用生命保険は解約できる

それだけならまだ良かったんですが・・・

月々の返済額を減らすために、住宅ローンを組んだ時に加入した団体信用生命保険も、解約されてました。

 

団体信用生命保険って解約できるの?

解約なんて、お金を貸している銀行が許してくれるの?って思われたと思いますが・・・出来るんですね。

 

もちろん銀行は、返済が滞ったり・契約者が亡くなったりしたら、貸したお金が回収出来なくなりますから、ただでは、団体信用生命保険の解約を許してくれません。

 

では銀行はどのようにするか?ですけど、銀行は債務額に見合った担保を取るんですね。

 

手っ取り早いのは、ローンを組むことになったその家と、土地ですね。

これを担保に取っておいて、貸金の返済が滞った時には銀行がこれを売却して、貸金の回収を行うんです。

 

そうなった場合、ローンの返済をしていた方やその家族は、家を出て行かなくてはならなくなりますが、お金を貸す側としては 当然と言えば当然の行為です。

 

相談者は相続放棄をして住む家を失う事に・・・

 

話を相談者の方に戻しますけど、うちの事務所に相談に見えたのは、亡くなられた方の奥さんでした。

 

「亡くなった夫の年齢は65歳でしたが、財産は今住んでる家と土地だけで、大した預金もありません」とのことです。

  

住宅ローンは850万円残っていますが、とてもとても、私には住宅ローンを支払うような余裕なんかありません」とも言われました。

 

私もまぁ・・・、困りました。

知り合いの不動産業者に、その方の自宅を見に行って貰って査定をしたところ、その物件の価値は「良くて800万円」だそうです。

 

売るとなると仲介手数料も要りますし、売れた金額が800万円であったなら・・・住宅ローンも返せません。

 

この亡くなった夫には、預金も他の財産もありませんでした。

結局はこの家を売却しても、住宅ローン残額850万円には足りませんから、

 

どうしようもなくて、

私は相続放棄を勧めました。

 

奥さんも相続放棄を受け入れて、家を出られました・・・。 

 

悔やまれますのは・・・、生命保険の解約は仕方ないとしても 生活が苦しかったとは言え、団体信用生命保険・・・これを解約されたことですね・・・。

 

生活基盤の保障だけでも考えておくべき

 

団体信用生命保険さえそのままでしたら、旦那さんが亡くなっても、少なくとも、住宅ローンは0円になって、引き続きその家には住むことが出来ましたし、

固定資産税の支払いさえも困難になれば、例えばその家が700万円で売れたとしたら、手元には売った700万円のお金は残って、後の生活費にも使えた訳ですから・・・。本当に悔やまれます・・・。

 

私も、住宅ローンを借りた時に団体信用生命保険に加入していたんですけど、60歳の定年を迎える2年前に住宅ローンが終わるようにして、無事に完済しました。

 

なので、団体信用生命保険に加入せずに、「物件担保でもよかったなあ」と思うんですけど、それは結果論であって、このような相談を聞きますと、何事もなく生きていて、住宅ローンを自力で返済出来たこと、

これって幸せなんだな、と思わされた相談でした。

 

 

皆さんもですね、

生活に余裕が出来たからといって、毎月のローン返済額を減らそうと、無理に頑張って、繰り上げ返済をされるとか・・・、 

こう言ったことはせず、返済された後に亡くなることもあるんですから、手元に預金として置いておくのも、良いんではないでしょうか。

 

ちなみに・・・、団体信用生命保険だけは、もしもの時に大変なことになりますから!

解約だけはやめましょうね。

今回は、団体信用生命保険について 話しをしました。

 

 

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秋山 清成
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