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実は相続人になれる養子の数には制限があります!(養子のメリット・デメリット)

 
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秋山 清成
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今日は、相続における養子縁組のメリットは、基礎控除額600万円が増えるだけじゃない!

実は相続人になれる養子の数には制限があります!という話と、

養子のメリット・デメリットも併せて紹介して行きたいと思います。

 

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一般的に養子縁組というのは、

子供がいなくて、家系が途絶えてしまうときや、

身寄りがない子供を引き取るときにしますよね。

ですが少し前まではですね、この養子縁組を使っての、相続税の節税対策が頻繁に行われていた、という時期があったんです。

しかもその際にはですね、あまりにも非常識な人数を養子にされる方が多かったものですから、

行政側が法改正で、養子として、相続税の基礎控除の対象として良いのは、何人まで!という制限が掛かる程でした。

そしてイマ現在も、その制限が掛かった法律が標準となっているんです。

そこで今日はですね、

・制限が掛かる前は養子縁組みをする事で、どれだけ節税が出来ていたのか?

・逆に今の時代に、節税目的で養子縁組みをすると、どれだけの節税が可能なのか?

・また最後に、節税目的で養子縁組みをする場合、どのようなことを注意すべきか?

これらについて、話をしていきたいと思います!

ではまずですね、

相続税の基礎控除の対象となる養子の人数に、制限が掛かる前の時代には、

この養子縁組によってどれくらい、相続税の節税が出来ていたのか、というお話します。

例えば、亡くなった方に2億円の財産があったとします。
相続人は配偶者と、子供二人だったとしましょう、

当時の相続税の基礎控除は、5,000万円と法定相続人一人当たり1,000万円でしたので、

この家族の基礎控除は8,000万円になります。(5,000万+(1,000×3人))

亡くなった方の財産が2億円ですから、基礎控除の8,000万を差し引くと、1億2,000万円が残ります。

この1億2,000万円に、相続税が掛かるんですね。

さて、これは基礎控除の対象になる養子の人数に、制限が掛かる〝前の〟お話ですから、

仮に養子の数をですね、12人にしたら、どうなると思いますか?

もちろん養子全員が相続人となって、基礎控除の対象になるんです。

当時の基礎控除は、相続人一人当たり1,000万円でした。

という事は、養子を12人にした場合、1億2,000万円分、基礎控除が増えるんです。

亡くなった方の財産は2億円で、相続人は配偶者と実子の2人、そして養子は12人・・・、

合計で相続人は、なんと15人になりますから、

基礎控除は2億円・・・ということになります。(5000万+(1000万×15人))

なんとですね、相続税は掛からないことになるんです。

それならば、仮に5億円の財産を持っていた方は、

「配偶者と子供と養子を含めて、法定相続人が45人もいたのか?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、

さすがに・・・、そこまで極端な事をされる方はいらっしゃいませんでしたね。

ちなみにですが、私の調査官時代に見た養子の数は、最高で10人でした。

10人の養子でも基礎控除は一億円も増えるんですから、

当時はですね、節税目的で養子縁組をする人が多かったんですね。

このように、養子縁組を利用した相続税の節税対策が、頻繁に行われましたので、当然ですが、税法の改正が行われました。

改正の内容というのを、簡単に説明しますと、

基礎控除の対象となる養子の数自体に、制限が掛かりまして、
・実子がいる場合は、養子は一人まで、
・実子がいない場合は、二人までを、

相続税の〝基礎控除の〟対象にするというものです。

ちょっと勘違いがあったらいけないので、補足しますが、

これはあくまで、相続税法上の取り扱いですので、民法上は、養子縁組は何人行って頂いても問題ありません。

・実子がいる場合は一人まで、
・実子がいない場合は、二人までしか養子縁組が出来ない、ということは、

民法上は全くありませんので、そこは安心して下さい。

ですが相続税の基礎控除関係において、税法の改正が行われてしまったんだから、

もうイマでは、養子縁組を利用した相続税対策は出来ないのか・・・、

と、皆さん思われるでしょうが、実は、そうでもありません。

例えばですね、亡くなった方の相続財産が10億円あったとしましょうか。

今の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数、ですから、

相続人が実子1人で、養子縁組を一人したら、基礎控除が600万円増えますね。(3000万+(600万円×2人))

なので、これで課税対象額は600万円減る訳なんですけど、財産が10億円もあったらですね、課税対象額が600万円くらい減ったところで、節税効果というのは・・・大して感じませんよね。(10億-4200万=9億5800万)

なんですけど・・・、実は、養子縁組の効果っていうのは、これだけじゃないんです。

なぜかと言うと、相続税の税率というのは、累進税率だからなんです。

どういうことかを、下のスライドで解説しますと、

実子一人の場合の相続税額は、課税対象額9億6,400万円に、最高税率の55%を掛け、7,200万円を控除して、4億5,820万円となるんですが、

ここに養子を一人加えることによって、課税対象額は9億5,800万円になります。

まぁこの時点では、ほぼ上と変わらないんですが、

ここから、養子という法定相続人が一人増えたことによって、相続税独自の計算方法により、最終的に2人の相続人が支払う相続税の合計額というのは、3億9,500万円になるんです。

なんと、その節税効果は6,280万円ですから、ウチのお客さんにもこの説明をしますと、『えっ!そんなに違うの!』と驚かれる方も多いんです。

またですね、相続財産が5億円の方でも、実子1人の場合、相続税額が1億9,000万円なのに対して、

養子を1人迎えることで、先程と同じ計算のもと、相続税額は1億5,210万円に減るわけですから、その節税効果は3,790万円になります。

同じように、実子1人に養子1人を迎えたとしますと、

相続財産が3億円の方で2,260万円、

相続財産が一億円の方で、450万円もの節税が出来るんです。

しかもですね、養子は財産を一切相続せず、実子が財産の全てを相続したとしても、この結果は同じです。

なぜなら相続税は、財産を相続した割合で納税することになるからなんです。

財産を半々ずつ相続すれば、相続税を50%ずつ納税する。

逆に財産を全部相続した人は、相続税を100%納税することになるんです。(財産10億円の場合半々で1億9750万一人の場合3億9,500万納税)

その場合、実子が亡くなった方の財産を全て相続したとすると、

・相続税は実子が100%負担し、
・養子は相続した財産がありませんから、相続税を納める必要はない、という事になります。

このようにお話をしているとですね、私が養子縁組を、相続の節税対策として、

凄く、オススメしているように思われる方もいらっしゃると思うんですけど、

決して、そうではないんです。

なぜかと言いますと、養子縁組をしたらですね、養子は実子扱いになりまして、実子と同じ権利、いわば、相続権を、有することになるからなんです。

ですから生前に、
・節税のために養子になってね、
・その上で財産は全て実子に相続させるね!

という風に、キチンと話をつけていたとしても、いざ養父が亡くなったときにですね、その養子の方が相続の権利を主張する可能性だって有る訳です。

もちろんその養子の方も、法定相続分は実子と均等ですから、

なのでですね・・・、相続税の節税対策だけの・・・、養子縁組は危険なんです。

この様に、養子を迎える・迎えないはですね、相続争いの引き金となることも十分に有り得ますので、

相続税の節税のためだけに、養子縁組を考えられていらっしゃる方は、

誰を養子にするか、ということをよくよく、検討されることをオススメします。

 

 

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