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【住宅取得資金の贈与】非課税枠を利用するために必要な〝8つの条件〟

 
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秋山 清成
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マイホームの購入は、多くの方々にとって人生最大の買い物であり、

同時に働き盛り世代・子育て世代の方達にとって、家計を大きく圧迫する買い物でもあります。

 

そんな家計を圧迫する住宅の購入資金について、

自分が住むために用いる住宅の取得、又は増改築に使うための資金を

➡祖父母や両親から贈与を受けた場合には、

 

贈与を受けた金額のなんと700万円までが非課税となる、【住宅取得資金の贈与】という太っ腹な制度があります。

【住宅取得資金の贈与】って何?


先生・・・。

最近息子の一成が一軒家の購入を検討しているみたいなんですが、

一成の子供達はいま大学生と高校生。

学費や教育費にお金が掛かるみたいで住宅を購入するための資金が厳しいらしいんですよ。

ですので何か、息子達家族のマイホーム購入を助けてあげる方法とか無いですかね~。

 

なるほど、そういうことでしたら一徹さん

「住宅取得資金の贈与」なんて如何でしょう?

 

この制度を使えば、息子さんがマイホームを取得する際に、

一徹さんから息子さんに対して『700万円』までの金額を『非課税』で贈与することが出来るんです!

 

この制度は一徹さんの将来的な相続税対策という面からもオススメですので、

今回の記事ではそんな【住宅取得資金の贈与】について、

 

➡当該制度についての概要と、

➡当該制度を利用するために必要な〝8つの条件〟について、詳しく解説をしていきたいと思います!

 

住宅取得資金の贈与の簡単な概要

住宅取得資金の贈与】とは、

➡平成27年1月1日から平成32年(2020年)3月31日までの間に

自分が住むために用いる家屋の取得新築又は増改築の対価に充てるための金銭を

➡祖父母や両親から贈与を受けた場合

➡贈与を受けた金額の700万円(+暦年贈与110万円分)までが非課税となる制度です。

(※省エネ住宅の場合は1,200万+暦年贈与110万円分)

 

贈与出来る財産の種類は?

『住宅取得資金の贈与』において贈与出来る財産は、

自分が住むために用いる家屋の取得新築又は増改築の対価に充てるための金銭のみ〟が該当します。

☑居住用住宅の新築・購入資金

☑中古住宅の取得資金

☑居住用住宅の増改築等の資金

などですね。

 

贈与税が掛かるのはいくらから?

住宅取得資金の贈与』を利用する際に贈与税が掛かるのは、

 700万円を超える部分の贈与に・・・ではなく!

 700万円+110万円(暦年贈与の非課税枠)を超える部分の贈与に対して累進課税(10%~55%)が掛かります

 

 

贈与税を払う人は誰?

住宅取得資金の贈与』の場合、贈与税を払う人は、

➡1月1日~12月31日までの間に700万円+110万円(暦年贈与の非課税枠)を超えて贈与を『受けた人』となります。

➡下記の画像でいうと、一成さんのみが贈与税を払う必要がありますね(810万円を超えて贈与を受けているので)

 

贈与税が掛かる場合、いつ払えばいいの?

住宅取得資金の贈与』の場合、

上記の様に、1月1日~12月31日までの1年間に受けた贈与のうち、

700万円+110万円(暦年贈与の非課税枠)を超えた部分については贈与税が掛かりますので、税務署への申告と納税が必要です。

 

贈与税を払うタイミングは

➡贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの期間中に

贈与を受けた人の住所を所轄する税務署に申告書を提出し、納税を行います

 

さぁ、ここまでで【住宅取得資金の贈与】の概要について、一通りの説明が終わりましたので、

ここからはいよいよ、【住宅取得資金の贈与】を利用するために必要な〝8つの条件〟について、解説をしていきますね!

 

 

【住宅取得資金の贈与】を利用するために必要な〝8つの条件〟

【条件1】直系の親族間での金銭の贈与のみ利用が可能

この『住宅取得資金の贈与』が利用出来るのは

両親から子供に贈与が行われた場合や、

父母から孫に贈与が行われた場合ですので、

その関係性が直系の親族であることが条件です。(※ですので、義理の両親から住宅取得等資金の贈与を受けることは出来ません)

 

【条件2】配偶者の家族や親戚などから住宅を取得しないこと

もし親戚や配偶者の家族が工務店を営んでいたという場合、

「折角家を新築するんだから、彼らに家を建てて貰おう!」

「そして彼らに支払う建築費用は直系の両親から住宅取得資金の贈与を受ければ、自分の負担は大分少なくなるはず!」

という様に考えられる方もいらっしゃると思います。

 

この規約については恐らく、近しい関係性の者同士で契約を行うことにより、

契約金額や建築費用などを操作出来てしまう状況を避けるためだと思われます。

 

【条件3】贈与を受ける側の年齢が20歳以上であること

住宅取得資金の贈与】を受ける為には、

贈与を受けた年の1月1日において、贈与を受ける側の年齢が20歳以上でないと制度が適用出来ません。

 

例)住宅取得資金の贈与を2020年7月5日に受けたとした場合、

✖ 贈与を受ける人は、2020年7月4日に20歳になったとしてもこの制度の適用条件には該当せず、

 贈与を受ける人は、2020年1月1日の時点で20歳になっている必要があります。

 

【条件4】贈与を受ける側の所得金額が2,000万円以下であること

贈与を受ける年に、贈与を受ける側の人の所得金額が2,000万円を超える場合には当該制度は利用できません(サラリーマンの方の場合は年収2,200万円)

 

【条件5】過去に1度も住宅取得資金の贈与を受けていないこと

この制度は過去に1度でも両親や祖母から住宅取得の為の資金を贈与されていると、2回・3回と利用することが出来ません。

ですので、当該制度が開始された平成21年1月1日から現在までの間に、一度でも住宅取得の為の資金を両親や祖父母から貰っていた場合は、適用が受けられませんので注意が必要です。

 

【条件6】貰った資金は必ず〝全額〟〝住宅の取得等のため〟に使うこと!

6つ目の条件は、

『贈与を受けた金額は〝全額〟〝住宅の取得・新築・増改築のために〟使うこと!』です。

 

よくお客さんの相談で「住宅取得資金の贈与で貰ったお金って、住宅ローンの返済に使ってもいいんですか?」という質問を受けるのですが、

その際には必ず、

「残念ですが、住宅取得資金の贈与はローン返済には使えません!」と答えています。

 

そもそも住宅ローンというのは『住宅購入のための借金』に過ぎず、『住宅の購入そのもの』ではありませんので、もしローン返済に使ってしまうと通常の贈与と同じ扱いになってしまうのです。

 

そして住宅取得資金として700万円の贈与を受けた場合には、キチンと700万円全額を使い切らなければならないことも覚えておいて下さい!

もしも贈与金額の一部しか住宅購入に充てず、残りを別の目的に使った場合には、通常の贈与と同じ扱いになってしまいます。

 

ですので贈与を受けた際の資金は、キチンと全額『住宅の取得・新築・増改築の為だけに』使うようにしましょう!

 

【条件7】贈与を受けた年の翌年3月15日までに〝住居の取得・新築・増改築を行い〟その家屋に〝居住〟すること

7つ目の条件は、6の〝贈与を受けた資金は『全額』『住宅取得のために』使う〟に掛かっているのですが、

➡住宅取得資金の贈与を受けた場合には、

➡贈与を受けた年の翌年3月15日までに

➡贈与を受けた資金の『全額』を使って住宅の取得・新築・増改築を行い、その住宅に住んでおくことが必要となります。

 

また贈与を受けた人は、新しく取得した住居を所有(共有)しなければ【住宅取得資金の贈与】を受けることが出来ませんので、不動産登記を忘れないで下さいね!

 

【条件8】贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日の間に〝必ず〟申告を行うこと!

住宅取得等資金の贈与を利用する場合には、

『贈与を受けた翌年には、必ず贈与税の申告をしなければなりません!』

 

皆さんこの制度を利用される場合に、

〝税金が掛からない〟という部分だけを頭に入れて、贈与税の申告をされない方が時々おられます。

 

ですがこの特例は、

たとえ税金が生じなかったとしても、

➡住宅取得資金の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に

➡非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に

➡戸籍の謄本、登記事項証明書、新築や取得の際の契約書写しなど、一定の書類を添付して

最寄りの税務署に贈与税の申告書とともに提出して初めて、利用が認められる制度です。

 

ですので繰り返しになりますが、この【住宅取得資金の贈与】については、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日の間に、

「必ず贈与税の申告をすること」を忘れないで下さいね!

 

 

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