親子間の金銭消費貸借に贈与税が掛からないようにする「4つの証拠」とは?

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秋山 清成

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    子供が事業を始めるのに、親が事業開始の開業資金を出すというケースがあります。

    その場合、親が子供に渡す金銭については、

    ➡開業資金という特性上、その金額は少なくはなく

    ➡その開業資金を親が出したままですと贈与税の対象となり

    ➡結果的に多額の贈与税が課税されることになります。

     

    そこで、皆さんが取られる対応策が親子間の金銭消費貸借です。

    これは親が子に開業の資金を貸すというもので、子は親から開業の資金を借りるのです。

     

    あくまでも貸し借りですから贈与税の対象にはならずもちろん贈与税は掛かりません。

    ですが、他人との貸し借りであれば絶対に有り得ない「ある時払いの催促なし」というのが親子間であれば通用しますので、

    税務署もこの金銭消費貸借については、子は親にキチンとお金を返済しているかどうかをチェックします。

    贈与ではなく〝貸借である〟と認めるのは誰か

    ある時、この親子間のお金の貸し借りについて、電話による相談が親御さんと思われるAさんからありました。

    親子間の金銭消費貸借については税務署も厳しくチェックしますから、相談されて来たAさんがもしチェックを受けても贈与税の課税がされないように、

    ①金銭消費貸借契約書を作成し

    ②返済期間は通常考えられる期間とし

    ③予め決めておいた返済金額をキチンと決めた日時に返済し

    ④返済は現金で行うのではなく、後で証拠が残るよう銀行振込とする

     

    など「証拠」をキチンと残されておくことを説明したところ、Aさんが急に怒り出されて、

     

    『ホンマにそんなもん作る必要なんかあるんですか?』

     

    税務署はそんなものを作ってなかったら親子間のお金の貸し借りは認めないんですか!』

     

    『もういいです!!』

    とガチャンと電話を切られました。

     

    いやいや無茶苦茶です・・・。

     

    この方が間違っておられるのは、

    ・金銭消費貸借契約書を作成しておらず

    ・契約書どおりに返済していなかったら

    税務署が認めない

    というところです。

    まず怒りを向ける矛先が間違っています。

     

    税務署は行政機関です。

    国税を課税したり徴収するところであって、納税者の皆さんが行った税金に関する行為について、認めるとか認めないとかの決定権はありません。

    最終的に決定権があるのは裁判所なのです!

     

    子供に貸したお金に贈与税が掛からないようにするには

    したがって親子間の金銭消費貸借の場合、きっちりと

    ①金銭消費貸借契約書を作成し

    ②返済期間は通常考えられる期間とし

    ③予め決めておいた返済金額をキチンと決めた日時に返済する

    ④返済は現金で行うのではなく、後で証拠が残るよう銀行振込とする

    など、

    高額な贈与税が課税されないような対処を行っておられる事をお勧めします。

     

    なぜなら税務署側は返済の確認が取れないのであれば実質贈与とみなします。

    いくら税務署の指摘に対し、

    ・親は「子供からキチンと返済してもらっている

    ・子供は「親にキチンと返済している

    と反論したところで、「証拠」がありませんから課税がしやすいのです。

     

    また、税務署からの贈与税の決定処分に納得いかないとして、国税不服審判所及び裁判所に判断を求めたとしても、

    「証拠」がありませんから信憑性はなく税務署有利の判断が出る可能性が極めて高いのです。

     

    結局、きっちりとした契約書や返済の「証拠」があれば、

    税務署は「どうせ裁判での負けが見えている喧嘩はしない」ということで、

    しぶしぶ課税を諦めます。

     

    ですので電話相談をされて来た方は、自らを守る「証拠」書類の作成を放棄された訳ですから、

    有り余ったお金を持っておられるか、冒険家であろうと思った相談事例でした。

     

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