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住宅取得等資金の贈与は期限内に申告をしないと取り返しが付きません!(宥恕規定)

 
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秋山 清成
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贈与税の特例の中には、申告書の提出が、贈与を受けた翌年の3月15日を1日でも過ぎたら、

〝もう絶対に特例が受けられない〟というものがあります。

代表的なものですと、

・住宅取得等資金の贈与

・相続時精算課税制度などですね。

 

今日はその内の〝住宅取得等資金の贈与〟について、

・住宅取得資金の贈与の簡単な概要と

・何故申告期限を1日でも過ぎたらこの特例制度が受けられないのか

・申告期限を守れなかった時の具体的なデメリット等を解説していきたいと思います。

 

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記事を読みたい方は、このまま下に読み進めて下さい。

 

 

住宅取得資金の贈与の簡単な概要

以前、相続税の申告依頼を受けたMさんというお客さんから、先日、

「【住宅借入金特別控除】の確定申告をしたいんですが、これで良いのかチェックして頂いても宜しいですか?」

という相談を受けました。

 

うちは相続税専門の事務所なので、

普段はこういった所得税関連の単発相談やご依頼はお断りさせて頂いているんですが、

既存のお客さんの相談ならということで、Mさんが持って来られた申告書をチェックしてみました。

 

すると、このMさんは去年の夏頃、2019年の7月に

「住宅取得資金の贈与」を1,000万円、受けておられることが申告書に記載されていました。

 

この【住宅取得等資金の贈与】と言いますのは、
➡自分が住むために用いる家屋の取得、新築又は増改築の対価に充てるための金銭を

➡祖父母や両親から贈与を受けた場合、

➡贈与を受けた金額の2,500万円までが非課税となる制度です。

下の図のように、
・贈与を受けた年度や
・住宅の種類によって
・非課税枠が異なりますので、

この特例の利用を考えている方は、非課税限度額については注意をして下さい。

 

何故申告期限を1日でも過ぎたらこの特例制度が受けられないのか

Mさんは、この住宅取得資金の贈与を受けておられましたので、私は直ぐに、

『Mさんは去年の夏に住宅取得資金の贈与を受けておられますが、贈与税の申告は準備していますか?』

と聞きましたら、

 

Mさんは、

『え!! 今回の住宅取得資金の贈与で貰った1,000万円に関しては、業者の人から申告は必要ないって言われましたよ!』と言われるんですね。

 

いえいえ、違うんです!

 

確かにMさんが親から住宅の購入の為に貰った1,000万円は、特例の限度額を超えていませんから、

贈与税自体は0円なんです。

ですが贈与税が掛からないからといって、『贈与税の申告をしなくていい』ということにはなりません。

 

なぜなら、この住宅取得資金の贈与の特例は、キチンと贈与税の申告をすることで初めて非課税枠が適用されるんです。

ですので今回のMさんの場合ですと、
①贈与をする側、される側でキチンと贈与契約を結んで贈与を実行し
②申告書を作成し、
③贈与税の申告をすることで、
④初めて特例が適用されて、

その結果として贈与を受けた1,000万円に対する贈与税が0円になるんです。

 

しかしMさんは、この②番と③番の部分をしなくても、

自動的に特例を受けられるという業者の人からのアドバイスを聞いて、

「住宅取得資金の贈与」を受けた旨の申告準備をされていなかったんですね。

 

しかし、こういったことは意外と珍しいことではなくて、

私が税務調査官時代に納税者の方からよく聞いた答弁なんですが、
・『○○の特例に関しての申告は業者の人が必要ないと言ってました!』とか、
・『生命保険会社の人は税金は掛からないと言われましたよ!』とか、

納税者の方はこの様なことを言われていたんですが、

 

皆さんはもうお分かりの様に、全くそんなことは御座いませんので、

相続や贈与に長けた専門家以外の方のアドバイスというものは、

一度疑って掛かる位の気持ちでいて頂ければと思います。

 

相続税や贈与税は額が額ですから、間違った判断で実行してしまいますと、大変なことになってしまいますからね・・・。

 

申告期限を守れなかった時の具体的なデメリット

しかしですねぇ、今回のMさんは不幸中の幸いと言いましょうか、

【住宅借入金特別控除】という、今回の記事とは関係のない税金の相談に来られた事で、

【住宅取得資金の贈与】を受けた旨の贈与税の申告準備をされていなかった事が発覚し、

2020年の3月16日、今年の贈与税の確定申告の期限に間に合いました。

 

もしこれが、3月16日を一日でも過ぎていたら、Mさんは本当に、トンデモナイ目にあっていたんです。

 

どういうことかと言いますと、

税法には「宥恕規定」というものがありまして、

この宥という字も、恕という字も、どちらも許すという意味なんですが、

 

これは、
・災害その他の止むを得ない事情によって申告書や届出書の期限を守れなかったとか、
・制度の選択適用の規定を誤って手続きをしていたとか、

納税者に、どうしても止むを得ない理由がある場合には、
・もし申告期限を超えていても、
・後日キチンと手続きをして申告書を提出してくれれば、
・特例の適用を認めますよ。

こういったモノなんでが、

 

住宅取得資金の贈与にはこの宥恕規定が無いんですね。

 

どういう事かといいますと、

・たとえどんなに止むを得ない事情がありましても、「住宅取得資金の贈与」に関しては、

・贈与を受けた翌年の3月15日(15日が日曜日の場合は16日)までに、

・贈与を受けた旨を記載した申告をしなければ、特例の適用が認められないんです。

 

「申告をしないと、特例を受けられないなんて知りませんでした!」なんて理由も当然に認められません!

 

ですのでMさんは、私の所に相談に来られるのが少しでも遅れて、

2020年3月16日の今年の確定申告の期限後に来られてなんていましたら、
・1,000万円の「住宅取得資金の贈与」は受けているのに、
・それが非課税になる「住宅取得資金の贈与」は、

泣こうが喚こうが、使うことは出来なかったんです。

 

そしてその場合のMさんの税金関係はどうなってしまうかと言いますと、

まず1,000万円の住宅取得資金の贈与を受けておられますので、

1,000万円-贈与税の基礎控除額110万円を引いて、890万円が課税対象額です。

 

そして890万円に税率の30%を掛けてそこから税額控除90万円を引きますと、

結果的に177万円もの税金を納めることになるんです。

 

ただ期限内に申告さえしておけば、税金が0だったものが、

申告を忘れた(しないで良いと思っていた)だけで、177万円もの税金を支払う羽目になっていたんです。

このMさんに対し、申告はいらないと言った業者が責任を取ってくれるでしょうか? 

言った覚えはないと必ず逃げるでしょう。 

 

結果的に177万円もの贈与税は誰も負担してくれません。 

泣く泣く自分が負担することになっていたでしょう。

 

ですのでこの記事を見た方で、「住宅取得資金の贈与を受けられた方」は、

絶対に、仕事を休まれてでも贈与を受けた翌年の、3月15日までに申告を行って下さいね!

でないと本当に大変な事になりますから!

 

この他にも、【相続時精算課税制度】という贈与の特例もあるんですが、

こちらも同じように宥恕規定がありませんので、

制度の活用を検討されている方は申告を忘れないようにご注意ください!

 

 

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秋山 清成
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