諦める必要なし!親から相続した負動産を手放せるオススメサービス3選
皆さんが親の相続により、使い道もなく、買い手も付かない不動産を相続した場合、不要な土地・建物だけを「相続放棄」することは可能なのでしょうか?
答えとしては、出来ません。
皆さんが選ぶことが出来る選択肢は、
● 不要な土地、建物を含めた全ての財産を相続放棄するか、
● 全ての財産を相続した上で、売れない不動産の維持費や固定資産税を払い続けるか、
このどちらかを選ぶしか方法は無いのです。
ですが、この状況の救済措置として、国は、
「国が定める一定の基準を満たす土地ならば、国側が有償で引き取りを行う」という、
『相続土地国庫帰属法』を令和5年4月27日から開始すると決定しました。
では「これにより、親から相続した不要な土地・建物問題は全て解決か?」と言えば、全くそんなことはありません。
と言いますのも、『相続土地国庫帰属法』で土地を引き取って貰うためには、
以下の10個の厳しい条件をクリアした上で、
① 建物を取り壊し更地であること(土地の上に建物があってはいけない)
② 土地に対して第三者の担保権や使用収益件が設定されていないこと
③ 通路その他、他人による使用予定が、政令により定められていない土地であること
④ 特定有害物質により土地が汚染されていないこと
⑤ 土地の境界が明らかであること、
⑥ 崖地などの管理困難な土地でないこと
⑦ 土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物(建物)、車両や樹木、その他の有体物が土地の上にないこと
⑧ 除去しなければ土地の通常の管理、又は処分が出来ない有体物が地下に存在していないこと
⑨ 隣接する土地の所有者や、その他の人との訴訟トラブルを抱えていない土地であること
⑩ ①~⑨に当てはまる土地で、管理や処分をするにあたり、 高額な費用や労力を必要としない土地であること
管理に必要となる10年分の費用(※1※2)を国に納める必要があるんです。
※1 粗放的(ある程度大雑把)な管理で足りる原野・・・約20万円
※2 市街地にある宅地(200㎡)・・・約80万円
そのため私自身としては、実際にこの制度を使える人はカナリ限定されると考えています。
つまり、皆さんを取り巻く現状はこうです。
相続した不要な土地、建物を相続放棄する場合:
その他の金融財産等も一緒に放棄しなければならない。
(※放棄をする場合も『相続財産管理人』の選任が必要)
(※『相続財産管理人』が決まらない場合は相続人による管理が必要)
相続放棄を選択しない場合:
売れない不動産の維持費や固定資産税を払い続けることになる。
その上で、令和5年4月27日から導入される『相続土地国庫帰属法』に関しても、あまり期待は出来ない。
どうでしょう。ここまでの話を聞いて、
「だったらもう、親から売れない土地・建物を相続したら、一生維持費や固定資産税を納め続けなければいけないのか・・・」
と、落胆されている方もいらっしゃるでしょう。
ですが、諦める必要はありません!
2015年頃から、現状の『売れない不動産問題(空き家問題)』を解決すべく、民間においても素晴らしいサービスが複数開始されているんです。
ですので今回の記事では『売れない不動産問題(空き家問題)』の解決策となる、これら3つのサービスについて、
①『家いちば』
②『みんなの0円物件』
③『やまねこ不動産』
● それぞれのサービスの特徴や、
● 各種メリット、デメリット部分を順番に解説して行きたいと思います。
目次
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①家いちば
売れない不動産の解決策1つ目は、『家いちば』を利用するというものです。
ⅰサービスの概要
『家いちば』というのは、
● 「不動産を売りたい側」と「買いたい側」が、
● お互いにベストな相手を見つけ出して売買を成立させる
いわゆる個人間の不動産マッチングサイトです。
2015年10月にサービスを開始してから、これまでの間に合計602件の負動産が、家いちば経由で売買されています(2022年11月9日時点)。
では実際に『家いちば』では、どの様な物件が売買されているのか、少し見てみましょう。
『家いちば』では、通常の不動産業者に依頼しても売れなかった、
● 老朽化の激しい家屋
● 広すぎて使い勝手の悪い山林
● 狭すぎて使い道が限定される土地
● 親から引き継いだ家を取り壊さずに使って欲しいという思い出の残る不動産(リフォーム可)
この他にも多種多様な物件が掲載されています。
【なぜ『家いちば』では負動産が売れるのか】
ではなぜ先程挙げたような物件が『家いちば』に掲載することで売れるのでしょうか。
その理由としてはズバリ、
『不動産業者を挟まずに、売り手と買い手が自由にやり取りが出来る』
という、『家いちば』独自のシステムにあります。
どういうことか、私の見解を元にお話しますと・・・・・・
【通常の不動産売買の場合】
● 不動産業者は少しでも高い仲介手数料を確保するために、
● 売り手側に物件のクリーニングや解体を要求し、
● 物件を高値で売ろうとします。
不動産業者もボランティアではないので、低い価値の不動産を売っても費用対効果が合わないからです。(※あくまでも秋山税理士本人の見解です)
そのため売り手は、売れるかどうか分からない物件に、初期コストとして何十万円〜何百万円という費用をかける必要があり、まずここで不動産業者への依頼を躊躇います。
運よく初期コストを掛けないまま売りに出すことが出来ても、一般の不動産業者を利用している買い手は、使い勝手も悪く、古い家財や雨漏りのある家なんて、余程の低価格でないと購入しません。
つまり高い手数料を確保出来ない不動産業者は、最終的にその物件の営業自体を行わなくなるという訳です。
この様に、不動産業者と売り手側の損得のズレが、売れない不動産を更に売れなくさせているんですね。
ですが『家いちば』を利用する場合、売り手側は
● 初期コストを掛ける必要もなく、
● 取り敢えず現況のままの物件を『家いちば』に掲載(無料)することが出来ます。
そして『家いちば』を利用する買い手側というのも、一般の不動産業者では扱わない様な、いわゆる『負動産』を購入したいという方が殆どです。
● 古い家の雨漏りなどを自分で直したい
● 古くなった家財も再利用して使いたい
などなど、買い手側にも様々なニーズがあるんですね。
ですので、『家いちば』で物件を売却する際に、家財の処分や建物の補修をするかどうかは、
買い手側から「物件を購入するから、その代わりに古くなった家財を処分しておいて欲しい」
などの要望を受けて、初めてコストを掛ければ良いわけです。
売り手側としても、必ず売れると分かっている物件でしたら、コストを掛けるのにも迷いは少ないでしょう。
この『売り手と買い手が自由に商談を行える』という仕組みこそが、『家いちば』で負動産が売れる理由ですね。
では『家いちば』の概要が分かった所で、次は実際に『家いちば』を利用する為の流れについて見ていきましょう。
ⅱサービス利用の流れ
まず『家いちば』では、不動産を売りたい売り手が、こちらの売ります掲載依頼(投稿フォーム)ページに、
● 自身のメールアドレスや氏名、電話番号、
● 物件の住所や、物件の状態を入力し
● 最後に土地、建物の『構造、現況、希望価格、物件の画像』を運営サイドに送信します。
※面積、希望価格が決まっていなくても問題ありません
※物件の画像がなくても問題ありません
※掲載内容に関する事前相談も可能
そうしますと、入力された内容を元に作成した掲載記事が後日『家いちば』から送られてきますので、あなたの確認が終われば、不動産が『家いちば』に掲載されます。
(※掲載内容の追記、修正、休止、終了はいつでも可能)
● この時点では一切の費用は掛かりませんし、
● 売りやすくするために自宅を更地にしたり、家財を処分しておく等の必要もありません。
さて、無事にあなたの不動産が『家いちば』に掲載され、買い手からメッセージが届き出すと、商談がスタートです。
直接やりとりが出来る『ダイレクトメッセージ』などを使いながら商談を進めていきます。
(※自分のアドレスや電話番号などを明かさなくてOK)
その後、
● 買い手から「内見をしたい」という要望があれば、
● 日程調整の上で売り手自身が内見案内を行います。
ちなみに、商談や内見について不安な部分がある場合、『家いちば』の運営に連絡をすれば、無料で適切なアドバイスを貰うことが出来ます。
「商談をどの様に進めればいいのか分からない」という場合は、『家いちば』からのサポートも有効に活用していきましょう。
さて、商談も順調に進み、いよいよ買い手から不動産を購入したいという申し出がありました。
買い手からの申し出に納得が出来れば、この時点で商談は成立です。
以降は、『家いちば』側の専門家(宅建士)が作成した『不動産売買契約書、重要事項説明書』にお互いに署名・捺印をし、
『家いちば』が提携している司法書士の協力のもと『不動産登記』を完了させ、物件を買い手側に引き渡すことで全ての作業は終了です。
では次は、『家いちば』を利用する際の費用について見ていきましょう。
ⅲ利用料金
まず、物件の掲載〜成約までに関しては、売り手側に一切の費用は掛かりません。
物件の成約があってはじめて売り手側に費用が発生します。
その際の費用としては、
● 不動産の媒介報酬『通常仲介手数料の半額』
● 売り手側のシステム登録基本料一律8万円
となっています。
つまり不動産の売却金額が300万円だった場合は、
● 媒介報酬分7万円(300万円×2%+1万円=7万円)
● システム登録基本料8万円
● 合計15万円を『家いちば』に支払う
という訳ですね。
さてここまでは、『家いちば』を活用する上での『メリット部分』にスポットを当てて解説をして来ましたが、
ここからは、メリット・デメリットを含めた両面から、『家いちば』のサービスについて見て行きたいと思います。
ⅳメリット・デメリット
【メリット】
まず『家いちば』を利用するメリットを紹介します。
メリット➀:販売価格の設定が自由
この後にお話する『みんなの0円物件』は、不動産の販売価格は0円と固定されていますが、
『家いちば』の場合でしたら値付けは自由です。
ですので、最初は物件を3,000万円で掲載し、反応がなければドンドン値段を下げていく・・・
ということもモチロン可能です。(※0円での販売、あるいはマイナス価格での販売も可能)
メリット②:物件掲載〜成約までの間に一切の費用が掛からない
メリット➂:成約後に発生する手数料についても良心的
不動産の媒介報酬は通常仲介手数料の半額ですし、システム登録基本料である8万円の中には、掲載〜引き渡しまでのサポートや、
売買契約が纏まった際の現地の調査費用、契約書作成費用なども含まれていますので、
総合的にみて、とても良心的な価格だと思います。
メリット➃:自分で買い手を選べる
例えば掲載している不動産(希望販売価格500万円)に対し、
500万円で購入したいという方と、800万円で購入したいという方がいたとします。
両方とやり取りをしていく上で、高値で購入したいという人が、
「どうも売却後にご近所に迷惑を掛けそうだな」
「売却後の不動産を大切に使ってくれそうにないな」という方でしたら、もう一方の方を選択して契約を結ぶことも可能です。
【デメリット】
では次に『家いちば』を利用する際のデメリットをみていきましょう。
デメリット➀:一般の不動産業者とは違い、買い手への問合せの返信や、現地案内、内見、価格交渉までを、すべて自分で行う必要がある
(※必要な都度のチャットサポートはあります)
売り手と買い手が直接柔軟なやりとりが出来るからこそ、一般の不動産業者では売れない不動産のマッチング(売買)が出来るという点はとても素晴らしいのですが、
足腰が不自由な方の場合、現地案内や内見の立ち合いを複数の買い手候補に対して行う事が、少し難しい方もいらっしゃるでしょう。
この点は、『家いちば』を利用される際にしっかりと念頭において頂ければと思います。
デメリット②:『家いちば』を利用したとしても『売れるまでの期間は読めない』
親から相続した不動産に関して、
「いくら時間が掛かってもいいから、とにかく売れてくれれば良い」
「それまでの維持管理費は払い続ける」
という方でしたら何も問題ありませんが、
「ある程度早く不動産を売ってしまいたい!」
「◯月◯日までに不動産を手放したい!」
という方の場合、『家いちば』を利用したとしても『売れるまでの期間』は読めません。
掲載して1か月後に売れるかもしれませんが、1年2年経っても売れない可能性も0ではありません。
そういった『売れるまでの期間が読めない』という点も、サービスを利用する上で覚えておく必要がありますね。
ⅴ実際に売れた人の体験談を紹介
ではこの章の最後に、実際に『家いちば』を利用して不動産が売れた人達の体験談を、簡単にですが見て行きましょう。
◆秋田県MFさん
こんな田舎の物件にすぐに反響頂き、内覧者数人の中から住んで欲しい方が見つかりました。
◆宮崎県TSさん
なかなか売れない空き家でしたが、全国からたくさん問い合わせがあり、地元の人とのご縁がありました。
◆兵庫県KYさん
再建築不可のため解体も考えていましたが、現状のまま利用して下さる方が見つかりました。
◆静岡県MKさん
相続した土地でしたが、維持管理が大変になり売却することに、土地を気に入って頂いた方とご縁があり、スムーズに話が纏まりました。
この他にも、『家いちば』のHPにいくと、数えきれない程の『売りました体験談』が掲載されていますので、利用を検討される方は是非一度ご覧になってみて下さい。
さてでは、
「『家いちば』に不動産を掲載してみたが売れる気配がない・・・」
この様な方に次に検討して頂きたいのが『みんなの0円物件』です。
次の章では『みんなの0円物件』の概要や、サービスの流れなどについて詳しく解説をしていきます。
②みんなの0円物件
売れない不動産の解決策2つ目は、『みんなの0円物件』を利用するというものです。
ⅰサービスの概要
『みんなの0円物件』は先程の『家いちば』と同様、個人間での不動産取引をサポートする不動産マッチングサイトです。
2019年7月にサービスを開始してから、これまでに430件以上の負動産が、『みんなの0円物件』経由で引き取られています。※
では『みんなの0円物件』では、実際にどの様な物件が取引されているのか、すでに取引が成立した事例を元に見てみましょう。
【1つ目】
(掲載元:https://zero.estate/zero/kanto/563_sammu/)
一つ目の成約済み物件は、千葉県山武市にある未活用の分譲地です。
物件の掲載理由としては、サイト内でこの様に書かれています。
平成元年に取得しましたが、未活用の土地です。
数年前に不動産会社に販売依頼をしましたが、売れる様子も無いまま現在に至っています。
子どもたちへの相続は不向きと考えているため、なるべく早く手放したいと考えています。
https://zero.estate/zero/kanto/563_sammu/
とのことです。
不動産会社に販売依頼をしても売れなかった物件が、『みんなの0円物件』に掲載することで無事に引き取って貰えたという事ですね。
ちなみに『みんなの0円物件』の特徴は、その名の通り、掲載されている全ての物件が0円で取引されている点にあります。
ですので、『みんなの0円物件』に不動産を掲載したいという方は、『掲載時の販売価格を自分で決めることが出来ない』という点には注意が必要です。
ではその上で、次の物件を見てみましょう。
【2つ目】
(掲載元:https://zero.estate/zero/hokkaido/795_mikasa/)
二つ目の成約済み物件は、北海道三笠市にある一軒家(土地・建物)です。
物件の掲載理由としては、サイト内でこの様に書かれています。
親からの相続により取得した物件です。
現在は私と兄弟の共同名義で相続登記済みです。
2022年6月から空き家となっていますが、その前は賃貸として利用していました。
家は傷みがあり設備も古いですが、現状でもそのまま入居は可能だと思われます。
家財道具はサイドボードと中型洋ダンスのみです。現状のままでお譲りしたいと思います。
https://zero.estate/zero/hokkaido/795_mikasa/
とのことです。
親から相続して賃貸利用をしていたけれど、最終的に0円で手放すことになったという経緯ですね。
家財道具もそのままのようですが、無事に取引が成立しています。
【3つ目】
(掲載元:https://zero.estate/zero/kinki/372_toyooka/)
最後に紹介する成約済み物件は、兵庫県豊岡市にある広大な農地です。
物件の掲載理由としては、サイト内でこの様に書かれています。
相続により取得いたしました。
地目は『田』となっておりますが、現在水路の関係で水が不足しており、水田としての使用は難しいです。
そのため放牧地として貸出を行い、活用しています。
https://zero.estate/zero/kinki/372_toyooka/
とのことです。
この方も親から相続した不動産を賃貸利用をしていたけれど、最終的に0円で手放すことになったという経緯ですね。
かなり土地面積も広く、近場ですが複数箇所に田んぼが散っていても、無事に取引が成立しています。
ちなみにですが、田んぼの譲り受けに関しては、農地法の定めにより、農業を営む人にしか譲渡することは出来ません。
ですので今回のケースにおいても、農業を営む人がこの物件の譲渡を受けております。
この他にも、原野や山林、畑を含めて、沢山の土地が『販売価格0円』で成約されておりますので、是非『みんなの0円物件』のサイトで確認をしてみて下さい。
では次は、実際に『みんなの0円物件』を利用する際の流れについて見ていきましょう。
その前に一つ皆さんへの補足です。
『みんなの0円物件』では、全ての物件が0円で無償譲渡されています。
ですので、
●『物件の売り手』は正確には『贈与者』
●『買い手』は『受贈者』
となりますが、今回は敢えて記事全体の表現を統一するために、『売り手』『買い手』という表現を使って解説をしていきたいと思います。
ⅱサービス利用の流れ・料金プラン
まず『みんなの0円物件』では、不動産を手放したい売り手が、こちらの掲載申し込みページに、
● 自身の氏名、メールアドレス、住所、電話番号を入力し、
● 掲載後の利用プランを0円プランか、おまかせプランから選択します。
(※この時点では未定でも構いません)
【¥0プラン・おまかせプラン】
この2つのプランの特徴を簡単にですが見ていきましょう。
0円プランの場合:
運営サイドにより物件情報が掲載された後は、
● 買い手からの問い合わせ対応や交渉、
● 現地の案内や内見の付き添い、
● 契約成立後の契約書の作成や締結、登記に関する手続き、
これらを全て売り手本人が行う必要があります。
おまかせプランの場合:
全ての項目において運営サイドからのサポートを受けることが出来ます。
(※契約や登記に関する手続きは、運営側の各専門家が担当)
【各プランの費用】
0円プランの場合:
物件の掲載から建物の引き渡しまでに掛かる費用は0円です。
おまかせプランの場合:
所有権移転が完了(物件の引き渡し)した際に、『みんなの0円物件』に16万5千円を支払います。
ちなみに16万5千円という費用は、成約した方のみに掛かる『完全成功報酬型』の費用となっています。
つまり、
● おまかせプランを選択し、買い手との「お問い合わせ対応」や「交渉」をサポートして貰ったとしても、
● 物件の成約が行われない限りは費用は発生しません。
(※契約条件によっては、不動産取得税や登録免許税、司法書士への依頼料等を不動産をあげる側が負担するケースもあります。)
さて、掲載後の利用プランで『0円プラン』か『おまかせプラン』を選択しましたら、続いて、
● 物件種別、物件の所在地、物件の名義人、物件の今の状況について記入をします。
物件の種別について:「土地および建物」「土地のみ」「建物のみ」「その他」のいずれかを選択して下さい。
(※掲載物件に建物がある場合は、家財道具のある・なしを選択)
物件の名義人について:「自分」「親」「祖父母」「知人・その他」から選択をして下さい。
(※自分以外を選択した場合は、対象者が存命・故人かを選択)
ちなみに、この物件掲載段階においては『まだ相続登記が完了していなくても』問題なく掲載は可能です。
(※成約が決まり、物件を引き渡す際には事前に相続登記が必要)
『物件について』の部分では、
● 物件を取得した背景、物件の現況、無償譲渡をする際の条件、などを簡単に記載して下さい。
これらの入力が終わりましたら、最後に、
● 物件の土地面積(任意)、建物面積・間取り・築年数(任意)、連絡事項(任意)を記入します。
全て終わりましたら、内容の確認をし、訂正がなければ送信をクリックします。
そうすると、登録をしたメールアドレス宛てに、『みんなの0円物件』からメールが届き、掲載ページに載せる画像を求められます。
ですので画像を複数枚提出して下さい。
送信した物件情報や物件の写真を内容をもとに『みんなの0円物件』側で原稿の作成作業が行われ、後日、掲載内容の確認を求められます。
掲載内容を確認し、何も問題が無ければ、そのまま物件が公開され募集が開始されます。
(※公開後の掲載内容の修正は、何度でも無料)
【物件掲載後の流れ】
では物件掲載後の流れを各プラン毎に見ていきましょう。
0円プランの場合:
● 掲載物件の買い手が現れたタイミングで、
● 運営サイドから売り手、買い手双方に互いの連絡先(メール・電話)が伝えられます。
● あとは両者間で直接やりとり(交渉)を行い、成約、
● 契約書の作成、登記の手続き、物件の引き渡しを行ことになります。
おまかせプランの場合:
● 掲載物件の買い手が現れたタイミングで、
● 運営が売り手と買い手の間に入り、交渉、現地案内の日程調整などを行います。
ちなみに、おまかせプランを選択したとしても、現地案内や建物の内見に関して、運営側は同行サポート等を行っておりませんので、その点は注意が必要です。
そして無事に成約となりましたら、
● 贈与契約書の作成サポート、所有権移転登記の手配代行サポートを受けつつ、
● 物件の引き渡しを行ことになります。
ではここからは、『みんなの0円物件』のサービスについて、メリット・デメリットを含めた両面から見て行きたいと思います。
ⅲメリット・デメリット
【メリット】
メリット➀:0円プランを選択した場合には、物件掲載〜引渡しまでの間に一切費用が掛からない
先程の『家いちば』の場合、物件の成約後には「不動産の媒介報酬」と「システム登録基本料」が掛かっていましたが、
『みんなの0円物件』の場合は、0円プランを選択すれば、サービスを利用する際の費用は一切掛かりません。
ですので、「全ての対応を自分で行うから、とにかく安く物件を処分したい!」という方には、『0円プラン』があるというのはメリットの一つですね。
(※契約条件によっては、不動産取得税や登録免許税、司法書士への依頼料等を不動産をあげる側が負担するケースもあります。)
メリット②:『土地』は現地案内不要
更地や山林、原野、田畑といった土地に関しては、現地の案内を行っていない売り手が殆どです。
運営側に要望を出すことで、掲載ページに
「現地のご案内はいたしませんので、ご自身でご確認の上お申込みください。」
という一文を追加して貰うことが出来ます。
身体が不自由な方の場合、現地の案内などを省略できますので、これも大きなメリットの一つですね。
メリット➂:自分で買い手を選べる
【デメリット】
デメリット➀:販売価格は0円のみ
物件の販売価格を自分で自由に決めることは出来ず、販売価格は0円のみという部分には注意が必要です。
デメリット②:物件掲載後の問合せの返信~成約後の契約書作成等も含めて、全ての対応(手続き)を自分で行う
また、先程のメリットの部分でもお話しましたが、『0円プラン』を選択した場合、サービスを利用する際の費用が一切掛からない代わりに、物件掲載後の問合せの返信~成約後の契約書作成等も含めて、全ての対応(手続き)を自分で行う必要があります。(※おまかせプラン有:16万5千円)
デメリット➂:掲載した物件に建物が含まれている場合、現地の案内や内見の立会いに関しては、0円プラン・おまかせプランに関係なく、売り手自身が行う必要がある
この点も、足腰が不自由な方にとってはデメリットの一つですね。
デメリット➂:物件を手放せるまでの期間が読めない
また、先程の『家いちば』同様、『みんなの0円物件』を利用したとしても『物件を手放せるまでの期間』は読めません。
サイトに掲載をしてから1か月以内に物件を手放せるかもしれませんし、1年2年経っても手放せない可能性も勿論0ではありません。
そういった点も、サービスを利用する上で覚えておく必要がありますね。
ⅳ実際に取引が成立した人の体験談を紹介
ではこの章の最後に、実際に『みんなの0円物件』を利用して取引が成立した人達の体験談を、簡単にですが見て行きましょう。
◆30代Y・Tさん(成約&所有権移転までの期間:12日)
他の売買掲示板サイトや、不動産買取サイトも利用しましたが、全くダメでした。
おまかせプランだと、希望と合致する厳選された取得希望者とのみ交渉できるので、楽でした。 支払いが後払いなのも安心です。
◆S・Sさん
(成約&所有権移転までの期間:申込2日・所有権移転1か月)
解体費用が高く、更地にしても土地の値段が安くて大変な赤字になるし、すぐに貰い手が見つかるとは思えませんでした。掲載後すぐに連絡が来て驚きました。
◆R.Oさん
(成約&所有権移転までの期間:成約1日・所有権移転2か月)
管理会社に売却を依頼していましたが、8年近く全くニーズはありませんでした。途方にくれておりましたところ、当サイトを見つけました。
ネットに掲載して1日も経たないうちに7件のお申し込みを頂戴し、当サイトの影響力の大きさに驚きました。1番最初にお申し込み頂いた方と直接交渉し、名義変更の手続き代を負担して頂く事を条件に、贈与致しました。
と、この様に、『みんなの0円物件』を利用されることで、多くの方が長い間売れなかった不動産を手放すことが出来ています。
ですので、現在親から相続した売れない土地・建物の処分に悩まれている方は、
● 最初に紹介した『家いちば』で、一度値段を付けて不動産を販売してみて、
● それでも数か月〜半年以上売れない様でしたら、『みんなの0円物件』で0円で掲載する、という流れを検討してみては如何でしょうか。
【『家いちば』と『みんなの0円物件』の同時利用は可能?】
その際に、出来るだけ早く不動産を手放したいという気持ちから、
「『家いちば』と『みんなの0円物件』両方に、同時に物件情報を掲載しよう!」
と思う方もいらっしゃるでしょうが、そういった行為はやめておきましょう。
2つのサービスを同時に利用している期間中に、全く同じタイミングで購入希望者が現れた場合、どちらか一方は売主都合でキャンセルを行うことになります。
そういった行為は、サイト運営元の信頼低下に繋がりますので、物件情報の掲載は、出来るだけ片方づつ行うようにしましょう。
ではその上で、『家いちば』を利用しても『みんなの0円物件』を利用しても、親から相続した不動産を手放せなかった。
この様な場合に、最後に検討して頂きたいのが『やまねこ不動産』のサービスです。
③やまねこ不動産
売れない不動産の解決策3つ目は、『やまねこ不動産』を利用するというものです。
ⅰサービスの概要
『やまねこ不動産』というのは、
● 一般の不動産業者に依頼をしても売れず、
● 不動産マッチングサイトを利用しても売れなかった様な土地・建物(所有権)を、
● 有償で引き取ってくれる法人です。
そもそも土地・建物の管理責任や、毎年掛かる固定資産税などは、不動産を『所有』していることにより発生します。
(※相続登記をしていなくても、相続人の元に固定資産税の通知書が届きます)
ですので、その所有権自体を、
●『やまねこ不動産』と売買契約を結び、
● 有償で引き渡す(所有権の移転)ことで、
その後は元の所有者には一切の責任もなく、これまでの不動産の悩みから解放される訳です。
ここまでの概要を聞いて、
「あれ?冒頭で話していた『相続土地国庫帰属法(2023年開始)』も、不要な土地の所有権を、お金を払って国に引き取って貰える制度だったよね。」
「この『やまねこ不動産』のサービスと『相続土地国庫帰属法』のサービスってどう違うの?」
と、疑問に思われた方もいらっしゃるでしょう。
確かに両者とも、
● 売れずに困っている不動産の所有権を、
● 第三者に有償で引き取って貰う、という部分は同じです。
ですが『相続土地国庫帰属法』は、やはりその受入れに際しての条件が物凄く厳しいんです。
【相続不動産以外の取扱い】
『相続土地国庫帰属法』の場合:
受入れが行われるのは、その名前の通り相続によって受け取った不動産のみです。
ですので、親が健在の内に国に負動産を引き取って貰うことは出来ません。
『やまねこ不動産』の場合:
相続不動産はモチロンのこと、相続不動産以外も対応可能となっています。
【建物の有無】
『相続土地国庫帰属法』の場合:
受入れが行われるのは、相続で受け取った『土地』のみです。
ですので土地の上に建物がある場合は、自腹で解体作業を依頼した上で、制度の利用を申請する必要があります。
その際の費用としては、大体相場で 150万円以上掛かって来ますね。
『やまねこ不動産』の場合:
現況のままでの引き渡しが可能ですので、この点も両者で異なるポイントです。
ただし、相続した不動産に老朽化した家が残っていると、将来行政より『解体指導』が入ることが想定されます。
そのため、老朽化した家屋込みで物件を引き渡したいという方は、『解体指導』に備えた、建物の解体費用相当分を運営側に別途支払う必要がある、という点には留意しておいて下さい。
(※周りが住宅地であればあるほど、解体指導が入る確率は高くなります。)
「『解体費用相当分』として大体幾らくらいの費用を支払えばいいのか知りたい!」
という方は、一度『やまねこ不動産』に問い合わせを行ってみて下さい。
(※問い合わせ・見積もりは全て無料です)
【確定測量】
『相続土地国庫帰属法』の場合:
土地と土地の境界をハッキリとさせる為に、確定測量が必要となり、その費用は通常の宅地の場合で40万円〜60万円、山林となると100万円を越える金額となります。
『やまねこ不動産』の場合:
確定測量は不要です。
【樹木伐採】
『相続土地国庫帰属法』の場合:
二 土地の通常の管理又は処分を阻害する工作物、車両又は樹木その他の有体物が地上に存する土地
(引用:e-gov法令検索)
土地の通常の管理又は処分を阻害する樹木が地上にある場合も、受入れをしないと明示しています。
つまり、通常の管理に支障を来さないレベルで木が数本植えてあるのは問題ありませんが、樹木が生い茂っていたりすると、申請の段階で弾かれることになります。
当然、敷地内の樹木が倒れる可能性があったり、隣地との境界を超える可能性があれば申請が通りませんので、その場合は自己負担で樹木の伐採をして再申請を行うことになります。
『やまねこ不動産』の場合:
樹木が生い茂っていても自腹での伐採は必要なく、そのままの状態で引き取りを行ってくれます。
ですが、処分したい土地が市街地にあり、既に敷地内の樹木が道路へはみ出ている場合は、別途維持管理費用相当分を運営側に支払う必要がありますので、その点は留意しておいて下さい。
どうでしょう。
記事が長くなりすぎるので、ざっくりとした比較になりましたが、それでもやはり、
●『相続土地国庫帰属法』を使って不要な土地・建物を処分するのは、かなり厳しい
ということを理解して頂けたかと思います。
では、実際に『やまねこ不動産』のサービスを利用した際に掛かる費用について見てみましょう。
ⅱ利用料金
『やまねこ不動産』の料金体系としては、
● 基本料金に、所有権移転登記費用と不動産取得税を支払う際の実費、
● 事務手数料が掛かり、
● 合計額に対して10%の消費税をプラスした金額が、利用者が支払う総額となります。
(※実費部分は所有不動産の固定資産税評価額によって変動)
(※契約後に総額が変わる・追加料金が発生する等は一切なし)
ただし、
● 年間の固定資産税支払い額が12,000円を超える物件、若しくはマンションや別荘地など、
● 固定資産税以外にも管理費等の定期的な負担金が発生する物件に関しては、
年間必要経費の30年間分が基本料金とされています。
つまり、
● 固定資産税やマンション管理費などを含めた年間必要経費が『15,000円』の物件の場合、
15,000円×30年分=450,000円が基本料金となります。
また、
● 定期的な草刈りが必要となる物件
● 不法投棄物がある物件
● 土地の上に建物がある物件
これらについては『保守管理費用』として別途費用がかかります(10万円〜数百万円)。
ここまでの料金体系を踏まえた上で、各ケースにおける『やまねこ不動産』への支払総額は、
● 手放したい不動産が市街地以外にあり、土地の上に建物がなく、固定資産税が12,000円以下のケース(山奥にある山林等)でしたら、
登記費用を含めた支払総額は税込みで約70万円となります。
ですが、手放したい不動産が、
● 市街地にある土地、もしくは、
● 市街地の土地に古家(ふるや)がある場合には、
その管理や法体系の複雑さから、『やまねこ不動産』に支払う料金の総額は変わってきます。
市街地にある土地 100万円〜(税込み)
市街地にある土地と古家 300万円〜(税込み)
● 特に市街地にある土地で、その上に古い建物がある場合
行政から『解体指導』が入ることがあるので、それに備えた費用を含め、ある程度高額な支払い総額が必要となります。
このことについて、『やまねこ不動産』のHPにてこの様にコメントがなされています。
大変恐縮でございますが、上述の「解体指導」が入る可能性のある古家については当社も非常に保守的に金額をお出ししております。
現在、空き家対策として行政によっては解体費用の補助金を出しているところもあります。
お客様のほうで補助金を利用して解体されたほうが、当社のお引取り金額が安くなることもございます。
お見積りはすべて無料です。まずはお気軽にご相談ください。
https://yamaneko-estate.com/support/flow
とのことです。
つまり「売れない不動産を『やまねこ不動産』に引き取って貰いたい!」という場合、
● 一般的な案件(固定資産税が1万2千円以下の不動産)なら、登記費用を含めた70万円程度の金額が必要手数料となり、
● 管理が複雑な不動産の場合は、+αの手数料が必要になるという訳ですね。
ざっとこの様な料金体系ですので、これまで見て来た『家いちば』や『みんなの0円物件』と比べると、『やまねこ不動産』の手数料を割高に感じる方もいらっしゃるでしょう。
ですがやはり、
● どの業者に依頼をしても処分出来なかった負動産が、基本料金と実費、そして事務手数料を支払うことで手放せて、
● そしてその後は一切の責任を負わなくて良いというのは、素晴らしいサービスだと思います。
実際に『やまねこ不動産』のHPにも、不動産の所有権移転登記が完了した後の責任問題について、この様にコメントがなされています。
なお、所有権が当社に移転した後は、お客様に新たな費用および維持管理義務の負担は一切発生しません。
例えば売買契約の翌日に、がけ崩れが起きた、近隣から苦情があったという場合、その責任は当社が負うことになります。
また、当社が万一倒産するようなことがあっても、所有権がお客様に再び戻ることも一切ございません。
もとの所有者は所有する権利をすでに喪失していますので、義務もなくなっています。
https://yamaneko-estate.com/support/flow
とのことです。
その上で、実際に『やまねこ不動産』は、2017年のサービス開始以来、既に130件以上もの所有権移転登記を成立させております。
その成立した事例について、幾つか見ていきましょう。
ⅲこれまでに取引が成立した事例
【1つ目】
所有権移転済み物件の一つ目は、北海道岩見沢市にある土地・建物です。
この事例では、冬の積雪により建物が崩壊し、すでに屋根だけの状態になっています。
この状態の物件であっても、基本料金と実費、そして事務手数料を支払うことで、『やまねこ不動産』に所有権を引き取って貰えます。
ちなみに、『やまねこ不動産』側のこの物件へのコメントとしては、
建物の廃材処理を業者に依頼すると、依頼料は約80万円〜100万円。
周りは畑のため緊急に事件・事故が起きる可能性は少ないかなと(判断します)。
大草原の小さな家みたいな立地なので、きれいにすれば使い道はあるかもしれません。
https://yamaneko-estate.com/archives/1098
とHPで公開されております。
この様な土地・建物の引き渡しに掛かる『総額』が知りたいという方は、『やまねこ不動産』に問い合わせを行ってみて下さい。
(※問い合わせ・見積もりは全て無料です)
【2つ目】
所有権移転済み物件の二つ目は、和歌山県田辺市にある土地です。
通常の土地は、建築基準法上の道路に2m以上接していなければ、家を建てることが出来ません。
しかしこの物件はスライドの通り、間口が50cm程しかなく、再建築ができないため売却も難しく、全く買い手が見つからなかったという物件です。
こういった使い勝手が悪い土地であっても、『やまねこ不動産』への所有権移転登記手続きは無事に完了しています。
この物件に対する、『やまねこ不動産』のコメントとしては、
不必要なほど綺麗な整形地となっています。
住宅街のボロボロの空家は近隣へ被害や迷惑を与える可能性がありますので、当社としても十分に検討させて頂くのですが、これだったら当社も安心です。
こんなにきれいな整形地なのに、入り口が狭すぎるため使い道がありません。
建物は建てられませんし車も停められません。
都市部の市街地だったらギリギリバイク置き場として使えるかもしれないのですが。
https://yamaneko-estate.com/archives/708
とHPで公開されております。
では次は、実際に『やまねこ不動産』を利用する際の流れについて見ていきましょう。
ⅳサービス利用の流れ
『やまねこ不動産』を利用される場合のステップは全部で7つです。
【a:問い合わせ】
まずは『やまねこ不動産』のHPから、電話、コンタクトフォーム、若しくはメールにて問い合わせを行います。
【b:聞き取り調査】
そうしますと、運営側から電話、若しくはメールで連絡が来ますので、その際に依頼主は、
● 手放したい不動産の所在地や現況、周囲の状況、固定資産税評価額などを伝え、
● 見積もり依頼を行うかどうかを判断します。
【c:料金のお見積りと契約書ひな形の送付】
正式に見積もり依頼をしますと、後日、聞き取り内容に応じた見積書と契約書のひな形が自宅に送られて来ます。
この見積書や契約書の内容については、電話やメールで直接質問が可能ですので、分からない部分はしっかりと質問をしましょう。
(※見積もり依頼後に使える『お客様専用ページ』にて条文全ての解説を確認可能)
【d:必要書類を司法書士が依頼主へ郵送】
見積り金額と契約内容に納得出来ましたら、後日、売買契約書の他、所有権移転登記に必要な書類が自宅に送られてきます。
【e:送られてきた書類にサイン後、司法書士に返送】
書類が届きましたら、書類にサイン後、登記識別情報(いわゆる権利証)、印鑑登録証明書、身分証明書(コピー)とともに、『やまねこ不動産』提携の司法書士に送付します。
【f:司法書士が所有権の移転登記申請】
司法書士側に書類がすべて揃いましたら、司法書士が法務局にて所有権移転登記申請を行います。
【g:移転登記の確認後、料金の支払い】
登記申請から約2週間で謄本が取得できますので、司法書士から移転登記後の謄本(原本)が自宅に送られて来ます。
(※最寄りの法務局に出向いての確認も可能)
移転登記の完了が確認出来ましたら、『やまねこ不動産』へ所定の料金を振込み、全ての工程が終了です。
『やまねこ不動産』のサービスは、
● あくまでも『所有権移転登記が完了してから料金を払う』という、完全成功報酬型のサービスとなっていますので、
● 前金だけを払って所有権移転登記がなされない、という心配がないのは、利用者側としては安心できるポイントですね。
ではここからは、『やまねこ不動産』のサービスについて、メリット・デメリットを含めた両面から見て行きたいと思います。
ⅴメリット・デメリット
【メリット】
メリット➀:『家いちば』でも『みんなの0円物件』でも引き取り手が無かった不動産を引き取って貰える
不動産取引において売り手と買い手がいる場合、そこにはやはり需要と供給というものが存在します。
そのため、不動産マッチングサイトを利用しても、買い手が現れないという場合もあるでしょう。
しかし『やまねこ不動産』の場合は、この後にお話しする『リスクの予測ができない土地』や『農地』以外なら、基本的に殆どの土地を引き取ってくれます。
ですので『相続土地国庫帰属法』に期待できない現状においては、『やまねこ不動産』の存在は最後の頼みの綱(砦)だと言えるでしょう。
(※相続土地国庫帰属法は『農地の引き取りOK』という点においては利点あり)
メリット②:他のサイトに比べて不動産を手放すまでの手間が少ない
『やまねこ不動産』のサービスを利用する場合、現地案内や内見の付き添い等が必要ありませんので、不動産を手放すまでの手間が圧倒的に少なくて済むという点もメリットの一つですね。
(※現地訪問や内見の必要がある場合は運営側が独自に行います)
メリット➂:計画的に物件を手放せる
『やまねこ不動産』とは一対一での交渉になるので、他の2つのサービスのように不特定多数の買い手と交渉を重ねる必要がなく、不動産を手放すまでの計画が立てやすいですね。
【デメリット】
デメリット➀:他の2つのサービスに比べて不動産を手放す際の手数料が高い
『やまねこ不動産』に依頼をした場合、一般的な案件(固定資産税が1万2千円以下)の所有権移転であっても、登記費用などを含め約70万円の手数料が掛かります。
(※管理が複雑な不動産の場合は、プラスアルファの手数料が必要)
これは先程の2つのサービスと比べて、割高な料金設定です。
ですが考えてみて下さい。
皆さんが相続した不動産の年間固定資産税額が1万円だとして、30年売れないままですと、所有しているだけで30万円の出費が掛かります。
● 更にそこに加えて不動産の管理負担や所有者責任もあり、
● 手放す期間が伸びれば伸びる程、相続人の権利関係も複雑になって行くんです。
こういったことを考えると、『やまねこ不動産』の手数料は決して高すぎる料金ではないと感じますね。
デメリット②:田畑の引取りは不可
『やまねこ不動産』は農業従事者ではないので、「田」「畑」は取り扱いができません。
ただし、地目が農地の場合でも現況が農地でない場合、農業委員会から「非農地証明書」が取得できれば移転登記は可能となります。
(※詳しい部分は直接運営サイドに問い合わせをしてみて下さい)
デメリット➂:リスクの予測ができない土地の引取りは不可
リスクの予測ができない土地、つまり土砂災害特別警戒区域にある土地や、石垣の擁壁等がある土地についても引き取りがNGとなる場合もあります。
これは、倒壊による周辺住民への危険性などが予測出来ない為ですね。
ですが運営側としても、
当社がお断りした場合、お客様にとってはおそらく他に方法がなくなることも承知しておりますので、極力当社でお引取りできるように考えています。
https://yamaneko-estate.com/archives/1106
とコメントをされておりますので、
土砂災害特別警戒区域にある土地や、石垣の擁壁等がある土地であっても、一度『やまねこ不動産』の方に問い合わせを行って頂ければと思います。
ⅵ実際に取引が成立した人の体験談を紹介
ではこの章の最後に、実際に『やまねこ不動産』を利用して、所有権移転登記が完了した人達の体験談を、簡単にですが紹介していきます。
ちなみに、これから紹介する体験談は、実際に『やまねこ不動産』を利用された方のGoogleの口コミを元に紹介をさせて頂きます。
(※コメント数44件中、43件のコメントで5つ星の評価)
では見て行きましょう。
◆N.Mさん
メールでの問合せから、地目変更登記を挟んで移転登記完了まで3ヶ月半かかりましたが、その過程で、契約を急がされたり、なし崩しに話が進むと云うことがなかったのが良かった。
当初の見積もりのほかに費用が発生するところではその都度説明があり、納得の上で選択できました。
やまねこ不動産では、引取った土地の利用についても考えているようですね。先祖から引き継ぎ今回手放した土地も有効に利用されれば、と思っています。
◆Tさん
親が亡くなって、聞いたことも行ったこともない山形県の土地 (山林)を相続することになり、なんとか処分できないかとネットでいろいろ調べて、やまねこ不動産にたどりつきました。
HPやSNS等でいろいろ情報が公開されており、たぶん大丈夫だろうと判断して見積りを依頼しました。
その後は、丁寧で迅速に対応いただき、スムーズに所有権移転が完了しました。
今回は、対応ありがとうございました。
◆Yさん
相続した負動産に悩み、みなさんが書いておられるのと同じような経過でやまねこ不動産にたどりつきました。
ホームページで詳しい流れや丁寧な説明を拝見し、支払いは登記移転確認後ということでお願いすることにしました。
最初畑があることで、つまずきかけましたが、教えていただいたように、農業委員会に問い合わせて地目変更もできたので、その後はスムーズに登記移転することができました。
子孫にお荷物を渡さずにすんでほっとしています。
と、この様に、『やまねこ不動産』を利用されることで、多くの方が長い間売れなかった不動産を手放すことが出来ています。
ですので、現在親から相続した売れない土地・建物の処分に悩まれている方は、是非『やまねこ不動産』の利用を検討されてみては如何でしょうか。
まとめ
さて今回は、「諦める必要なし!親から相続した負動産を手放せるオススメサービス3選」として、『家いちば』、『みんなの0円物件』、そして『やまねこ不動産』を紹介しました。
私のおススメの活用順としては、
● 最初に紹介した『家いちば』で、一度値段を付けて不動産を販売してみて、
● それでも数か月〜半年以上売れない様でしたら、『みんなの0円物件』で0円で掲載する。
ここまでしても親から相続した家が手放せなかった。
この様な場合には、最後の手段として、不動産の所有権を引き取ってくれる『やまねこ不動産』に依頼をする。
この様な手順を取られてみてはいかがでしょうか。