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土地や建物の相続は〝額面上の金額〟の高い安いだけで決めちゃダメですよ!

 
この記事を書いている人 - WRITER -
秋山 清成
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家族が亡くなり、亡くなった方の財産である土地や建物の遺産分割が行われる際、

多くの相続人の方は〝相続する金額〟の高い安いだけで分割を決めてしまいがちです。

 

しかし!

不動産を遺産分割する際には、

〝その後に売却する時の譲渡所得税のことまでを考えて〟

話し合いをすることが物凄く大事なんです!

 

・評価額はいくらか
・売却する場合の価値はいくらか?

そのような上辺だけの数字だけではなく、

売却した時にかかる〝税金〟のことまでキチンと考えた遺産の分割の考えを、この記事で紹介したいと思います!

 

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皆さんだったらA物件とB物件どちらを相続しますか?

まず今回の話をするにあたって、
「土地・建物」を相続する、モデルケースとなる家族の家系図を、簡単に説明しますと、
・亡くなったのはお母さんで、
・お父さんはすでに死亡していて、相続人は兄弟2人です。 
・この2人の兄弟は仲が良く、相続争いの問題はありません。

 

さて、ここからが本題なんですけど、

今回のケースの場合、相続財産はA物件とB物件という不動産2つと、預金・株券です。

このA物件には亡くなった母親が住んでいて、 
・建物はかなり古くて、固定資産税評価額は300万円
・土地は面積が200㎡で、相続税評価額は4,000万円。
・土地と建物を合わせると、相続税評価額は4,300万円になります。

またB物件は、母親が青空駐車場として貸しており、
・面積が200㎡で、
・相続税評価額は3,500万円です。

 

相続人の兄弟二人は、兄弟仲がいいので、預金・株券は兄弟均等に分けて、物件はそれぞれがA物件、B物件のどちらかを相続するという話し合いが出来ていました。

じゃあ、ここで皆さんに質問なんですけど、皆さんだったらA物件とB物件・・・どちらを相続しますか?

 

まずA物件なら、土地と家で、 相続税評価額は4,300万円です。
そしてB物件なら 貸駐車場としての減額が出来ますから、
相続税評価額は3,500万円から、0.025を減額して、3,412万5,000円です。

どうでしょうか・・・?

相続税の評価額だけで判断したら、 A物件の方がB物件よりも、887万5,000円も高くて、お得ですよね!!

 

ですから普通はA物件を選びがちなんですけど、

A物件とB物件を〝実際に〟売却するとなると・・・、いくらで売れるのか? これが肝心な問題になって来るんです。

 

相続税評価額だけで財産を判断すると損をする!?

 

では仮に、A物件は5,000万円で売れる、B物件は4,500万円で売れるとします。

さて、改めて考えて下さい。
あなたなら、A物件とB物件、どちらを相続しますか・・・?

もちろん今回もA物件ですよね。

B物件よりも500万円も高く売れるんですから・・・。

 

普通皆さんはここまでの情報で、どちらの物件を相続するか、決められます。

なんですが・・・、〝ここに〟落とし穴があるんです。

私達相続のプロは、相続税評価額だけではなくて、売った時のことまで考えて判断します。

「うん、だから高く売れるA物件を選んだんだけど?」

って皆さん思われたかと思うんですけど。

違うんです。

不動産を売ったときに掛かる税金、つまり、譲渡所得税の事まで考えないとダメなんです!

 

不動産を相続する時には売った時に掛かる税金のことまで考えないとダメ!

 

どういう事かと言いますと、例えば、

・A物件は、両親が先祖代々から相続してきた物件だった。
・B物件は、両親が過去に、土地を4,000万円で購入していた物件だった。
としますと、

不動産の譲渡所得税の計算は、売却した価格−(取得費 + 譲渡費用)、となります。

つまり、
A物件を売った時の税金の計算は、5,000万円-250万円、
A物件は先祖代々の土地で、買値が分かりませんから、その場合には売値の5%を取得費として引けます。で、譲渡所得は4,750万円。

そしてこの4,750万円に、20%の税金が掛かりますから 税金は950万円になります。

そうなると手取り金額は、4,050万円ですね。

一方B物件は、4,500万円-取得費が4,000万円で、譲渡所得は500万円。
この500万円に、20%の税金が掛かりますから、税金は100万円。

そうなりますと手取り金額は、4,400万円ですね。

 

さて、これならどうでしょう? 

A物件とB物件、皆さんでしたらどちらの物件を相続したいですか?

そうですね、もちろんB物件ですよね。

 

このようにですね、いくらで売れるか、だけで判断したらだめなんです!

売った場合の税金の事まで考えてからじゃないと、結論を出してはいけないんです。

ですが税金の関係までは、皆さんなかなか、意識されるのは難しいでしょうから、

どちらの物件を相続するか悩んでおられる方は、相続税申告などの際にですね、

ついでに相続税専門の税理士に、相談されることをお勧めします。

 

 

兄妹仲が良い場合は共有名義で相続すれば得なことも

ではもう一件だけ、少し設定を変えてお話しますね。

まず、CとDという相続物件があったとします。

C物件は先祖代々からの物件で、 5,000万円で売れます。
D物件は、両親が過去に土地を7,000万円で購入していた物件なんですが、
値下がりしてしまってですね、今では4,500万円でしか売れません。

 

このような場合は、C物件とD物件、どちらの物件を相続したら良いでしょうか?

この場合も一見、高く売れるC物件を相続した方が得に見えますよね。

ですが、このような場合でもやはり、深読みが必要なんです!

 

と言いますのは、

C物件を兄が、D物件を弟が、それぞれ相続したと想定した場合、

C物件を兄が相続して売却すれば、税金は950万円で、手取り金額は4,050万円です。(5,000万円-譲渡所得(5,000万円-250万円=利益4750万円×20%)=4,050万円)

また、D物件を弟が相続して売却すれば、税金は0円で、手取り金額は4,500万円になります。

ですからこのケースの場合、兄だけが多額の税金を払う事になりますよね。

しかしですね、この兄弟の仲が良い場合には、これは凄く勿体ないんです!

 

といいますのは、不動産を売った場合の損失というのはですね、 

給与所得や事業所得と、損益通算は出来ませんが、 

なんと、不動産同士の譲渡所得だと、損益通算が出来るんですね。

ですから、折角ですから損益通算をして、納める税金を少しでも減らすことを考えるべきなんです!

 

それなら、今回のケースにおいてはどうすればいいのか? ですが、

ずばり!C物件・D物件を、兄弟で共有名義にして、売却すればいいんです!。

C物件・D物件を、兄弟で共有名義にして9,500万円で売却します。

C物件の買値は5%で250万円(先祖代々の土地で買値がわからないと売値の5%は買値として引けます)、D物件の買値は7,000万円ですから、

税金の計算はまず、売却価格9,500万円-買値7,250万円で利益は2,250万円。  
税金は2,250万円の20%ですから、450万円になります。

 

どうでしょう。

C物件・D物件を、兄弟が単独名義で相続して売却すれば、

兄弟のどちらか一方が、950万円の税金を支払うことに対して、 

このC物件・D物件を共有名義にして売却すれば、支払う税金は450万円になって、500万円も税金を減らすことが出来るんです!

 

いかがでしょう? ちょっとしたことを知ってる・知らないで、納める税金の額はこんなに・・・変わるんですね!

 

複数の共有名義の不動産を売却する際の注意点

ただしですね、ちょっと注意して欲しいんですけど、
この提案の様に、複数の物件を兄弟共有名義にして売却する場合、
・C物件は今年売却して、
・D物件は翌年売却、
なんてことしないでくださいね!

所得税の計算というのは、1月1日から、12月31日の間で計算しますから、
C物件とD物件を違う年度に売却するとですね、所得税の申告年度も違ってしまうんですね。

年度が違うと、
C物件は利益がある物件の売却になり、
D物件は、単に損をした物件を売却しただけ、になりますから、損益通算が出来なくなってしまうんです!

ですので、不動産同士の損益通算を利用する場合には、C物件・D物件共に、同じ年に売却するという事を、絶対に忘れないで下さいね!

 

このようにですね、確実に売れる物件の場合は共有名義にして、税金のことを考えるべきなんですけど、

売らないのであれば、以前の記事でもいいましたが、共有名義は後々ややこしいことになりますんで、避けた方が・・・無難ですね。

 

 

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