(子供から親への贈与)税務署に逆贈与とみなされてしまう4つのポイントとは?

ABOUTこの記事をかいた人

秋山 清成

相続のご相談なら、秋山税理士事務所へ。税務署で40年以上相続を取り扱ってきた税理士が、相続対策や節税方法、相続税申告、贈与税についてのご相談など親切丁寧にサポートいたします。SRS(相続リモートサービス)にて全国のお客様に対応しております。どうぞお気軽にご相談ください。

     

    贈与というものは通常、親から子供へ・祖父母から孫へ行うものです。

    なので、通常の一般家庭においては子供から親への贈与(逆贈与)というものはほぼ見受けられません。

     

    ですが稀に子供から親への贈与が行われ、その行為に贈与税が課されることがあるのです!

    税務署に逆贈与とみなされてしまう4つのポイントとは?

    私が国税不服審判所に勤務してた頃に、

    〝親が経営する事業への貸し付けを子供が行っていた〟

    という案件を目にする事がありました。

     

    実はこの案件、以下で説明する〝4つのポイント〟を踏襲していなかったことにより、

    税務署から〝これは子供が親に贈与したものだ!〟として決定処分を行われたものです。

     

    税務署に逆贈与とみなされてしまう4つのポイント

    ①親と子の間で金銭消費貸借の作成がされていない

    ②よって、毎月(又は毎年)の返済金額の取り決めがされていない

    ③返済期間も決められていない

    ④何よりも、親が子供に借入金を返済した事実が一回も無い

     

    上記のことから税務署はこれは逆贈与であるとして決定処分を行いました。

    ですが納税者の方は、この決定処分には納得いかず

    〝これはあくまでも親への貸付金だ!!〟

    として、税務署に異議申し立てを行いました。

     

    結果税務署は納税者の主張を退けましたので、納税者は国税不服審判所に審査請求を行いました。

     

    子供から親への贈与は課税するべきなのか?

    私は、国税不服審判所に勤務していましたので、この案件を目にする事になりましたが、この案件を目にした時の私の率直な感想としては,

    『おいおい、ちょっと待てよ!子供から親への贈与かい!』です。

     

    確かに私も、親から子へのお金の貸し借りで上記の4項目が実行されていない時は、

    親子間特有の「有る時払いの催促なし」というものがありますから、贈与税の課税を行って来ました。

     

    ですがそれらは、子供に対してお金を貸し付けていたケースであって、

    率直なところ私自身は今回の案件に対して、

     

    『子供から親への贈与は課税すべきではないだろ~!』と思った次第です。

     

    私が逆贈与は課税すべきではないと思う理由

    何故私が〝子供から親への贈与は課税すべきではない〟と思ったかといいますと、そもそも贈与税というモノは相続税の補完税なのです。

     

     

    もし相続税が掛かるような方が、生前に財産の全てを子供名義に移してしまえば、

    〝相続税が掛かる方はいなくなってしまいます〟

    なので、それを防止するために贈与税が存在しているのです!

     

    相続税って、なぜ払わないといけないの?課税される2つの理由

    2018.09.13

     

    ですから税務署があくまでも重要視している点は

    親の財産の減少であり、

     

    親の財産の〝増加〟(子供から親への贈与)に対しては、あまり目をギラギラさせて〝課税してやろう〟というスタンスではありません。
    (※レアケースで、子供が起業者で大成功をして大金持ちという人はいますが、その子供から親が高額な金銭や不動産などを受け取っておれば、それは贈与と認定しても無理からぬことですが・・・)

     

    なので税務署としても子供から親への贈与(逆贈与)というものは考えにくいというものなのです。

     

    ですが今回の子供が親が経営する事業への貸し付けを行っていた〟案件では、

    税務署側は逆贈与を主張した!

     

    さて、不服審判所の裁決の結果はどうなったでしょうか・・・。

     

    今回のケースでの不服審判所の裁決

    結局この案件では、審査請求人(納税者)の主張が認められ、税務署の決定処分は取り消されました(税務署側の負け)

    ただ、結論に至るまでの経緯は審査請求人の主張が全面的に認められたものではなく、審査請求人の親子には冒頭に書きました①から④を実行していなかったという落ち度がありました。

     

    税務署に逆贈与とみなされてしまう4つのポイント

    ①親と子の間で金銭消費貸借の作成がされていない

    ②よって、毎月(又は毎年)の返済金額の取り決めがされていない

    ③返済期間も決められていない

    ④何よりも、親が子供に借入金を返済した事実が一回も無い

     

    なので当案件については、このような税務署と納税者の争いになったものでありますから、

    親子間でお金の貸し借りをする場合には、必ず①から④のポイントは実行されておくのが無難といえます。
     

    この案件は審査請求人が勝ったという結果になりましたが、何でもかんでも子供から親への贈与は成立しない(贈与税は課税されない)というものではありませんので、

    税務署に贈与と認定されないように①から④をきちんと実行して、自己防衛をされることをお勧めします。

     

    相続に関する全記事はこちら
    贈与に関する全記事はこちら
    認知症対策に関する全記事はこちら
    相続についての耳より情報はこちら

    パソコン用の画像 スマートフォン用の画像

     

     

     

    ※スマーフォンからの場合、アイコンをタップすると電話が掛かります。